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Channel: 園芸ナビ|花と野菜の育て方
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レモンタイムの育て方

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Lemon thyme (2).jpg
やや小型でレモンの香りが爽やかです


レモンタイム(Lemon thyme)は、
シソ科の多年草であるタイムの仲間です。

レモンタイムは名前のようにレモンの香りのするタイムです。
コモンタイムと同様に、料理やティー、ポプリにもできます。

ゴールデンレモンタイムという品種もあり、
明るいグリーンの葉に、黄色い斑が入るので、
とても明るい印象です。


■レモンタイムの育て方

・栽培環境
レモンタイムは、日当たりがたいへん好きで、
耐陰性もややあり、日陰でもどうにか栽培できます。

耐寒性もあり、暑さにやや弱いところもあるため、
一日中、陽の当たる場所ではなくても、問題なく育ちます。

ただし、あまり日陰で栽培すると、香りが弱くなることがあるので、
料理やティーに使う場合は、日当たりの良い場所で育てましょう。 


庭造りのカラーリーフとして使う場合は、
半日陰などの場所で使うと、明るい葉色が活かせます。

日当たりの良いところでも、半日陰でも、
風通しの良い場所を選ぶようにしましょう。

・植え付け
3月~4月か9月~10月が、植え付けの適期です。
地植えであっても、鉢植えであっても、
排水性の高い土を好みます。

用土は小粒赤玉土7に腐葉土3を混ぜたものを使うか、
市販の培養土やハーブ専用の培養土を使用します。

培養土などの場合、水はけをより良くしたい場合には、
赤玉土やパーライトを適宜混ぜて、試してみてください。

植え付けた後は水をたっぷり与えます。
乾燥気味の土壌を好むレモンタイムです。

しかし、植え付け直後は根付いていませんので、
乾燥させ過ぎないように管理します。

・植え替え
レモンタイムは生育が早い植物で、鉢などの容器栽培をしていると、
根が鉢に一杯になってしまい根詰まりを起こしがちです。

鉢の底から根が見えたり出ていたら、植え替えの時期です。
1年~2年に1回は植え替えるようにすると丈夫に育ちます。 


1~2号ほど大きい鉢に植え替えますが、
大きな鉢にしたくない場合は、
株分けをして株を小さくして、同じ鉢に植え直します。

植え付け後と同様、根付いてませんので、
しばらくは乾燥させないように注意します。


harbtea.jpg
ハーブティーも楽しめます


・水やり
レモンタイムは、湿気た環境が少し苦手ですので、
土の表面が乾燥してから、
じゅうぶんに水をあげるようにします。

土が湿っている状態で水を与えてしまうと、
湿気た環境になり、蒸れて株元から枯れてきたり、
根腐れを起こす原因になりますので注意しましょう。

冬はさらに水を要求しません。
雨のあたる場所で育てている場合は、雨だけで十分です。

軒下で管理していたり、雨が長く降らずに土が乾くのであれば、
土が乾燥してから水をあげるようにします。

・耐寒性
耐寒性はありますので、特別な防寒対策は必要ありません。
ただし、霜にあたると葉が黒くなって傷みます。

春になれば新芽が出て葉が展開してきますが、
気になる場合は、マルチなどで防寒してください。

・耐暑性
レモンタイムは、ある程度の暑さには耐えますが、
猛暑には、根が傷んで枯れることがあります。

また、蒸れにも弱いので、できる限り風通しの良い場所で育てます。
レンガやコンクリートなど蓄熱性のあるものには、
スノコを敷くなど、直に触れないように育てましょう。


Lemon thyme (1).jpg
ゴールデンレモンタイム C)花みどりマーケット
葉色が美しくガーデニングにも人気のタイムです


・施肥
肥料はほとんど必要としません。3月~10月の生育期間に、
2ヶ月に1回のペースで緩効性の肥料を与えます。

真夏と冬は肥料を必要としませんので、与えないようにします。
肥料をやり過ぎると、せっかくの香りが弱くなります。


・剪定
梅雨に入る前に必ず切り戻しをします。
梅雨に入ると気温も上がり、湿度も上がり蒸れやすくなります。

短く刈り込むことで蒸れを防ぐことができます。
枝が混みあっている場所があったら、
間引くように剪定すると良いでしょう。

10月頃、霜が降りる前にも切り戻しておくと、
春に新しい枝葉が伸びてきます。

上記以外にも、収穫をかねて枝が混んでいる場所を、
すくように枝を間引いておくと、株姿が整います。


Curry.jpg
お料理にも活躍します


・増やし方
レモンタイムは、挿し木か株分けで増やすのが簡単です。

◎挿し木
挿し木の場合は、長さ10~13cmほどの挿し穂を作ります。

枝の下から半分ほどまで葉を取り、
切り口をカッターなどで再び斜めに切って、
水の入ったコップなどに挿して1~2時間ほど水上げをします。

平鉢に、赤玉土、バーミキュライトを入れて湿らせ、
箸などで一回穴を開けてから、水上げした挿し穂をそっと挿します。
半日陰か明るい日陰で、乾燥しないように管理します。
ときどき霧吹きで水をかけてあげるのも効果的です。
>>挿し木(挿し芽)の方法 画像つき

◎株分け
株分けの場合は、鉢から株を抜き、土をていねいに落とします。
根を手でほぐしたら、あまり小さくならないように株分けをします。

株分けしたものを植え付けたら、しっかりと水を与えます。
根がダメージを受けているので、新しい枝葉が伸びてきても、

しばらくは収穫せずに株を育てるようにしましょう。

■病害虫
レモンタイムには、特に気にする病害虫はありません。

■参考
・タイムの育て方
・フォックスリータイムの育て方
・クリーピングタイム(ワイルドタイム)の育て方
・タイムの種類
・シルバータイムの育て方

ニオイバンマツリ 冬越し

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また来年も花が見られますように


ニオイバンマツリ(アメリカジャスミン)の由来は、その漢字から来ています。
ニオイバンマツリを漢字にて表記すると、”匂い蕃茉莉”となり、
この蕃茉莉の部分が、由来になっています。

蕃茉莉の「蕃」は、外国を意味する言葉です。
「茉莉」は、マツリカ(茉莉花)=ジャスミンを、表す言葉になり、
ニオイバンマツリは、海外より来たジャスミンの香りのある花、
という意味になります。


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越冬用に挿し木で苗を作っておくと安心です


■ニオイバンマツリ 冬越し

1.屋外で冬越しできる?

ニオイバンマツリは、半耐寒性ですので、関東より西の、
温暖な気候の土地であれば、戸外でも冬越しすることができます。

自生しているものもあるくらいですので、割と強健な性質です。
東京都内では、雪など降っても問題なく越冬できました。

冬に5℃以上あれば、腐葉土やバークチップでマルチングをしたり、
風除けなど防寒対策をすれば、越冬できるようです。

しかし、強い霜が繰り返しおりるような地域ですと、
さすがに、ニオイバンマツリの株が枯死してしまいます。

ですので、気温が0度近くなる地域では、
部屋の中に取り込み、冬越しさせるのが安心です。

置き場所としては、玄関先などの場所が良いでしょう。
水やりも、表面が乾いた時に与える程度で問題ありません。

2.室内での越冬のコツ
ニオイバンマツリを室内に取り込んで冬越しさせる場合、
エアコンなどの暖房のきいた部屋で栽培すると、

花芽が生長し、春に咲く予定の花が冬の間に咲き、
木が消耗して春以降の花数が減る、大きな原因になります。

20度以上にならない室内であれば、花芽は動きませんので、
冬場であれば、暖房の効いていない部屋で管理すれば、
冬に花が咲いてしまうことを防げます。

一度花芽が動き出すと、いくら低温で育てたとしても、
開花を止めることはできません。

日当たりの良い窓辺などに移し、
そのまま、ニオイバンマツリの花を楽しみましょう。

■参考
・ジャスミン類の育て方 栽培方法 繁殖力が強く庭にも最適
・ハゴロモジャスミンの挿し木
・ハゴロモジャスミンが咲かない理由
・ハゴロモジャスミンの剪定方法
・マダガスカルジャスミンの育て方
・マダガスカルジャスミンの剪定
・マダガスカルジャスミンの挿し木
・ホワイトプリンセスの育て方
・マツリカ(茉莉花)の育て方
・ニオイバンマツリ 花が咲かない

・ニオイバンマツリの育て方

パッションフルーツの育て方

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個性的でかわいいパッションフルーツの花


パッションフルーツ(Passion fruit)は、
ブラジル地方原産で、別名クダモノトケイソウともいいます。
その名が示すように、開いた花は時計のような個性的な姿です。

パッションフルーツの果実は、ビタミンA、ビタミンC、
βカロテン、ハルミンなどがたいへん豊富で、
老化防止、視力維持向上、高血圧予防、心筋梗塞、
歯周病などに効果のある果物として人気を集めています。

面白い花も楽しめ、甘酸っぱい健康的果実も味わえる、
パッションフルーツを、ぜひ育ててみましょう。


■パッションフルーツの育て方

・栽培環境
太陽の光が大好きな植物ですので、
日当たりの良い場所で育てます。
日当たりの悪い場所ですと花付きが悪くなります。

耐寒性があまりないので、霜が降りない地域以外は、
冬は室内管理することが必要になります。

そのため、地植えよりも鉢植えの方が、
管理しやすいですのでお勧めです。

また、地植えでも鉢植えでも、
風通しの良い場所で育てるようにします。

ただし、強風が吹くような場所だと、
風で生長点が傷んで生育が鈍くなりますので避けましょう。

実が紫色の品種は、1株で結実するものがほとんどですが、
念のため2株以上植えておくと、着果率も上がって安心です。


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パッションフルーツの苗


・植え付け
4月~5月が適期になります。
グリーンカーテンにする場合は、
できるだけ大きい苗を選ぶことが重要です。

パッションフルーツの根は浅いながらもよく広がります。
そのため、プランターなどで栽培するときには、
できる限り大きなものを選ぶようにします。

鉢であれば10号以上のもので、
根腐れを防ぐため少し浅型のものが向いています。 


用土は草花用や野菜用の培養土でも良いですし、
小粒の赤玉土7と腐葉土3をよく混ぜたものなど、
排水性の高いものを作るようにします。

・植え替え
容器栽培をしている場合は、
1年~2年に1回は植え替えするようにしましょう。

育てている容器の底から根が出てきたら、植え替えの合図です。
今まで育てていた容器から株を抜き、手でそっと土を落とします。

土はすべて落とさず、三分の一程度を落とします。
パッションフルーツは根の生育が活発な植物ですから、
鉢いっぱいに根がまわっていることも多いでしょう。

よく生育した根を切るのは勇気がいりますが、
思い切って切ってあげることで、
新しい根をまたたくさん出して生長することができます。

根の中で黒くなっている部分は取り除くようにし、
全体の三分の一ほど根を整理し取り除きます。

元の容器に植え戻しても良いですし、
一回り大きい容器に植え替えても良いでしょう。


Passion fruit (3).jpg
大きくなってくると嬉しいですね


・水やり
基本的には、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりします。
花芽ができて開花するまでは、水分を必要とします。

開花が始まる頃になると、つるもどんどん伸びてきますので、
生長にとって水分が重要になります。

真夏になると、気温が高くなり、開花がおさまりますが、
今度は水分の蒸散が激しくなるので、土が乾きやすくなります。

初秋にはだんだん気温が落ち着いてきますが、
今度はまた花芽ができ始めるので水分を要します。

このように、パッションフルーツは生育期に入ると、
色々な理由で水分を欲しがります。

生育のおさまる晩秋までは、土が乾ききらないように、
注意しながら水を与えていきましょう。 


特に真夏はつるの生長のために水分の吸い上げが強く、
土が乾燥しやすい環境になりますので、
朝に水をやっても夕方に乾いているなら水やりします。

・肥料
生育期に入る4月頃から、1ヶ月に1回のペースで、
緩効性の肥料を施すようにします。

ただし、肥料の配合成分の比率に注意しましょう。
肥料は主に窒素・リン酸・カリが配合されています。

肥料の種類によって、比率が変わるのですが、
4月と5月は3つの成分が同等に入っているものを施します。

その後は、花芽と結実した実を育てるために、
リン酸が多く入っているものを与えます。

また、肥料の効果が持続する期間も種類によって異なります。
1ヶ月で効果がきれるものを選ぶようにし、
新しい肥料を与える際に古い肥料が残っている場合は、
取り除くようにしましょう。

・栽培管理
植え付けをした後は、必ず支柱を用意して立てるようにします。
支柱に誘引しておかないと、風で生長点が傷むことがあります。 


生長点が傷むと、その後の生長に非常に悪いのです。
つるがのびなかったり、回復に時間がかかってしまって、
花も咲かせずに終わってしまうこともあります。

支柱は、輪っかのついたあんどん仕立てのものや、
ネット、トレリスやオベリスクでもいいでしょう。

・受粉
立派な実を収穫するには、開花し受粉することが大切です。
受粉には、晴れた日の午前中が適しています。

開花した花をよく見ると、
中心に掃除機の先のようなT字の雄しべが5つと、
飛び出た3つの雌しべがあります。


Passion fruit sikumi(4).jpg
パッションフルーツの雄しべと雌しべ


綿棒などを使って、雄しべから花粉を取り、
3本の雌しべにつけます。

せっかく雌しべにつけた花粉が落ちてしまったりして、
受粉率が下がるので、雨の日は避けるようにしましょう。

また、パッションフルーツの花は1日しか咲いていません。
花芽をよく観察し、翌日に咲きそうな蕾はチェックしておきます。 


全ての花に受粉作業をしても良いのですが、
あまり実をつけすぎると後に続く花芽が育たなかったり、
着果した分も小さく育ってしまうことがあるので、
受粉させすぎもよくありません。

・剪定
生育がゆっくりになる11月頃、剪定を行います。
あんどん仕立てやネットに誘引している、
つるをていねいにはずします。

つるの長さが半分くらいになるように切ります。
切った後、あんどん仕立てにしておきます。

・冬越し
パッションフルーツはあまり耐寒性がありません。
冬でも8℃以上の気温があれば、戸外でも越冬できますが、
基本的には室内で管理した方が良いでしょう。

晩秋の剪定が終わったら、
室内の日当たりの良い窓辺などに置きましょう。

ただし、窓のそばは、夜間に意外と気温が下がります。
日中は窓辺に置き、日が暮れたら窓から離すと安心です。


Passion fruit (4).jpg
もうすぐ収穫です


■収穫

初夏に着果してから収穫できるまで、
だいたい2ヶ月ほどかかります。

秋口に着果したものだと、
初夏に着果したものより収穫までに時間がかかります。

年を越してから収穫に至ることもありますので、
冬に室内管理するために剪定したいのであれば、
秋は花を楽しむだけにします。


■病害虫

ハダニやカイガラムシがつくことがあります。
ハダニは高温で乾燥した環境で発生することが多いです。

夏になって気温が上がってきたら、
時々葉水をあげたりして予防しましょう。

もしハダニが発生した場合は、
専用の薬剤でしか駆除できませんので、
できる限り発生させないようにしましょう。

カイガラムシはつるを観察していると、
ついているのがすぐ分かります。

発見したら、こすって落としたり、
粘着テープなどで駆除しましょう。


Passion fruit400 (3).jpg
パッションフルーツは、お酒を入れても美味


■パッションフルーツの利用方法

パッションフルーツはそのままでもおいしいですが、
さらにシャーベットも、美味です。

砂糖、果汁を加えかき混ぜて冷凍させれば、
トロピカルシャーベットができます。

また、パッションフルーツの果汁を焼酎や酎ハイなどに一絞りします。
ジン、シャンパン、ラムにも合います。

フルーツソースとして、アイスクリームや、
ヨーグルトにそのままパッションフルーツの果肉と果汁を、
トッピングすると、かなり美味しいです!

その他、サラダのソースや、アイスキューブにも役立ち、
おいしくいただけます。

■参考
・パッションフルーツ 冬越しのコツ
・パッションフルーツの棚仕立てで収穫量アップ
・パッションフルーツ、剪定と受粉のコツ
・パッションフルーツ 花が咲かない
・パッションフルーツ 肥料の与え方

(2014.05.08改訂)

シークワーサーの実がならない

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sikuwa-sa- (2).jpg
シークワーサー、実がなって欲しいです


シークワーサー(シークヮーサー、ヒラミレモン(平実檸檬))の、
実がならないととっても残念ですし何故だか気になりますね。

実がならない原因と、その対策をご紹介します。


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ある程度生長しないと実がなりません


■シークワーサーの実がならない

1. 花が咲かず実がならないのは?
実をつけるには、まず花が咲くことが必要ですが、
花を咲かせない理由として3つ考えられます。

・まだ木が幼い
植えてからまだあまり経っていない木だと、
花をほとんどつけられないことが多いようです。

接ぎ木のシークワーサーなどでも、1年生苗や2年生苗などだと、
植え付けをしてから最低でも3年は、
木を生長させることに栄養を使います。 

そのため、花や実をほとんどつけないことが多いのです。
種から育てた実生苗だと、それ以上に年数がかかります。

・適期以外に剪定した
シークワーサーの剪定の時期を間違えると、
花芽ごと切ってしまっていて、
花が咲かないということも考えられます。

シークワーサーは、前の年に伸びた充実した枝から、
その年の春にさらに伸びた枝に花芽を作る性質を持ちます。

そのため、春に枝が伸びた後に剪定を行うと、
花芽ごと切ってしまっているということになります。

シークワーサーの剪定適期は3月頃です。
これ以降は春の枝が伸び始めるので、剪定しないようにしましょう。 


・肥料をたくさん与えた
成熟した木で、それまで毎年順調に花をつけていた、
ということであれば、花をつけなかった年だけ、
肥料の与え方を変えたということはないでしょうか。

シークワーサーに肥料を多く与えてしまうと、
花芽を作ることに栄養を使わず、
木を生長させることに栄養を向けてしまいます。
あまり多肥にしないように注意しましょう。


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花が咲いても落ちたり着果しないことがあります


2. 花は咲くが実がならないのは?
咲いている花が、不完全花である可能性があります。
不完全花とは、その名の通り、何かしらの理由があって、
不完全な状態で咲いてしまった花のことです。

花が不完全だと、受粉も不完全となり、
そのまま花が落ちてしまったり、
着果しても小さいうちに落ちることがほとんどです。

不完全花が発生する理由は2つです。

・まだ木が幼い
木を生長させることに栄養のほとんどを使っている時期なので、
花が咲いたとしても、不完全であることが多いです。

木が成熟すれば、不完全花はほとんど発生しなくなるので、
この場合は気長に木の生長を見守りましょう。

・寒さや強風に当たった
耐寒以上の寒さに当たってしまったり、
強風に当たってしまったりということが原因の場合です。

寒さに当たったり、強風に当たったりすると、
シークワーサーは、落葉してしまうことがあります。

葉が栄養を作るのにとても重要なものですから、
この葉が落ちてしまったことにより、花芽の形成に影響が出て、
不完全花になってしまうということがあります。

シークワーサーの鉢植えであっても、地植えであっても、
防寒対策をしておくことが大事です。 


また、ある程度の風通しは必要ですが、
強風の当たる場所には植え付けないようにしましょう。

■参考
・シークワーサーの葉が落ちる理由
・シークワーサーに実をつけさせる方法
・シークワーサーの育て方
・シークワーサー 酒 料理に

ニンニクのプランター栽培

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容器栽培のニンニク C)morisoba


ニンニクは、植え付けから収穫の期間が少し長いですが、
手間がかからず、野菜栽培初心者の方でも簡単に育てられます。
植え付けの適期は9月~10月、収穫は5月下旬~6月下旬です。

自分で育てて収穫したニンニクは、
スーパーで売られているものよりも、
香りが強く格段においしいです。

通常は保存のために乾燥させますが、
乾燥させずに丸揚げにしたニンニクは、
とてもほくほく、ほっこりとしていて絶品です。


ninnniku300x.jpg
ニンニクの種類もいろいろあります


■ニンニクのプランター栽培

・栽培環境
ニンニクは涼しい環境を好みます。
気温が25℃以上の状態では発芽しませんので、
真夏を過ぎて少し涼しくなった頃に植え付けをします。 


ただし、冷涼な気候を好むといっても、
ある程度生長するまでに寒くなってしまうと生育がにぶります。

植え付けの適期は守るようにしましょう。
日当たりの良い場所で、水はけのいい土で育てるのが基本です。

・植え付け
ニンニクは球根をばらしたものを植え付けます。
適期が近くなると、ホームセンターなどで、
袋に入ったニンニクが並び始めます。

購入したニンニクが塊のままの場合は、
鱗片を1つずつにはずしておきます。

植え付けの適期は9月~10月です。

育てる容器は深さが20cm以上のものであれば、
プランターでも鉢でも栽培することができます。


鉢底の穴が大きい場合は、鉢底網を敷いておきます。
その上から、鉢底が隠れる程度の鉢底石を敷きます。

その上から、容器の縁から数cm下まで土を入れます。
土を入れたら、容器をゆすったり、
少し持ち上げて落としたりして、土を落ち着かせます。

使う培養土は市販の野菜用培養土が、すぐに手に入りますし、
混ぜる必要がなくて簡単でいいでしょう。

すでに元肥が入っている培養土であれば、加える必要はありません。
もし元肥が入っていないものであれば、少量だけ元肥を入れます。 


容器に土を入れたら、10cm~15cm間隔に植え穴を開け、
鱗片をとがっている方(芽が出る方)を植えにして置き土をかぶせます。

土はだいたい5cm~7cmくらいかぶるようにしましょう。
育てる品種によって、植え付ける間隔が広くなったり、
植え付ける深さが違ったりします。

種球が入っていた袋に育て方などが書いてあることがありますので、
念のため、よく確認して植え付けをしてください。 

植え付け後は、容器の底から水がしみ出るまでたっぷりと水を与えます。


ninniku-morisoba (1).jpg
ニンニク、こんなに立派に育ちます C)morisoba


・水やり
基本的には、土の表面が乾いたら、
底から水がしみ出てくるまでしっかり与えるようにします。

冬の間はあまり水の吸い上げがありませんし、蒸散も少ないので、
雨のあたる場所なら雨だけでしのげることも多いです。

雨があまりに降らなかったりして、
土が乾くようであれば昼間のうちに水を与えるようにしましょう。

・肥料
肥料は植え付けをしてから1ヶ月経った頃と、
年を越して3月頃に1回の計2回です。 


いずれも緩効性の固形肥料を与えるようにします。
ただ、容器栽培の場合は、
土から栄養が流れ出てしまう量が地植えよりも多いのです。

もし収穫時期(5月下旬以降)ではないのに葉の色が悪くなったりしたら、
肥料が切れているサインです。

その場合は、規定通りに薄めた液肥を水の代わりに与えましょう。


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花もかわいいです


・管理
植え付けの後、しばらくすると芽が出てきます。
本来、1つの鱗片からは1つの芽しか出てこないのですが、
まれに2本や3本出てくることがあります。

その場合は、細い方の芽を抜き取りましょう。
そのままにしてしまうと、栄養が分散して、
収穫したニンニクの球が小さくなってしまいます。

収穫時期が近づいてくると、トウ立ちして花芽が上がってきます。
花芽をそのままにすると、スカスカのニンニクになってしまうので、
花茎が伸びてきたら花茎ごと切り取りましょう。


切り取った花茎の先には花がついていますので、
その花を切ってしまえば、この茎の部分は、
ニンニクの芽という食材として使うことができます。


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乾燥させれば長期間保存できます


■収穫

5月下旬~6月下旬が収穫時期です。
葉がだんだんと黄色く枯れてきたら、収穫の合図です。

葉の根元を持って引き抜き、土を落とします。
一番外側の皮をむくと、白いニンニクが出てきます。

収穫したニンニクを束ねて乾燥させておくと、日持ちがするので便利です。
収穫してすぐ使う場合であれば、乾燥させずに料理に使うことができます。

乾燥させたものとは一味違ったものが楽しめます。
収穫したてを味わえるのも、自分で育てた醍醐味ですね。


■病害虫

ほとんど心配はありません

■参考
・ジャンボニンニクの育て方、栽培方法
・無臭ニンニク(にんにく)の育て方、栽培方法
・ニンニク(にんにく)の種類
・ニンニクの保存方法1 冷蔵から醤油漬けまで
・ニンニクの保存方法2 オリーブオイル漬け

カボチャ 仕立て方は?

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カボチャ、ダイナミックで良いですね


南北アメリカが原産地と言われるカボチャ。
現在は中国、インド、ウクライナ、
アフリカなどでも栽培されています。

ビタミンやカロテンを含む栄養たっぷりの緑黄色野菜です。
日本では冬至にカボチャを食べる風習がありますね。
病気や風邪にかからず健康に暮らせるようにとの願いからだそうです。

カボチャは切らなければ日持ちをするので助かります。
甘みの強い野菜ですのでお菓子作りにもよく使われます。


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あんどんで立ち作りもできます


■カボチャ 仕立て方は?

カボチャはつる性の野菜ですので、仕立てが必要です。
とくに側枝の発生が旺盛ですので、
放っておくと脇芽がいっぱい出てきてごっちゃになります。

カボチャの仕立てかたについては、
一般的に「2本仕立て」「3~4本仕立て」がお勧めです。

親づると子づるの組み合わせ、
または子づると子づるの組み合わせとなります。

◎親づる、子づるとは?
親づる=タネからでた最初の芽が伸びたもの
子づる=親づるからでてきたもの。
    親づるの本葉の茎元からでてきているもの

1.親づると子づるの2本仕立ての場合
・強い子づるを1本選び、それ以外の子づるは摘み取る
・それぞれ反対がわに振り分ける

親づると子づるの場合
一般に親づるの果実が先に生育しますので、
子づるの収穫時期との差がでてきます。
長い期間少しずつ収穫したい場合に最適です。


kabotya tekisin.jpg
カボチャの摘芯と仕立て方


2.子づる3~4本で仕立てる場合
・本葉5~7枚になったときに親づるの先端を摘心する
・強い子づる3~4本を選び、それ以外の子づるは摘み取る
・それぞれ反対側に振り分ける

3.10~13節目の2番雌花に交配
1番雌花に着果すると変形したり小玉になりやすいので、
10~13節目あたりの2番雌花に交配するようにします。 


1番雌花に着果していたら摘果します。
子づる1本に1個着果すると木が疲れません。

◎人工授粉
花粉の受粉能力が良い午前8時くらいまでに、
雄花を摘んで花びらを取り、
花粉を雌しべの先端に軽くこすり付けます。

雨の日が続くときは、前日に咲く花を確かめてビニール袋で覆い、
翌日、人工授粉してから、再度ビニールをかけておくと、
着果できます。


子づる仕立ての場合、
早い時期での収穫はできなくなりますが、
同じ時期に一気に収穫ができます。

摘み取りは茎元を手で折ると折れますが、
難しいときには、はさみを使って下さい。

仕立てた後に出てくる子づるや孫づる、
また着果果実の節からでてくる孫づるは、
栄養を果実に集中させるためにすぐに摘み取りましょう。


カボチャの仕立てはカボチャの種類のよって、
1本仕立て、2本仕立て、3本仕立て、4本仕立てなど、
いろいろな仕立て方があります。

説明書きがある場合は、それに従います。
広さに応じて仕立て方を変えても良いでしょう。

■参考
・カボチャの着果と生長|6月の野菜
・カボチャの育て方|地植えでおいしい大玉収穫!
・カボチャのプランター栽培|人工授粉で確実に着果します




カボチャ 収穫 時期は?

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kabotya (6).jpg
こちらは、もうすぐ収穫時期です


病気にも強く、生育旺盛、放っておいても育ち、
2ヶ月で収穫できてしまうというカボチャは、
意外と家庭菜園初心者の方にも親しみやすい野菜です。

なんとなく育てるのは難しそうなイメージがありますが、
重量感のあるカボチャを収穫した時のワクワク感は、
ほかの野菜とは、大きく違います!


kabotya (3).jpg
着果日を記録しておくと、目安になります


■カボチャ 収穫時期は?

カボチャの実も十分に大きくなり、
そろそろ収穫してもいいのかな?
と思い始めても最後の最後で迷ってしまいますね。

収穫時のサインをしらないと、
適正時期の判断を誤ってしまう恐れがあります。

カボチャは一定の大きさになった後に、
甘みを蓄えていきますので、収穫時期の見極めは大切です。

収穫時期は重要で早すぎると甘みが足りず、
遅すぎてもおいしくなくなってしまいます。


1.開花後(人口受粉後)45日頃が目安

開花、もしくは人口受粉をしてから、
おおよそ40~50日程度で、果肉が黄色くなり、
種が充実して収穫期を迎えます。

人口受粉をした場合は、受粉した日付がわかるように、
ラベルをつけたり棒を立てたり色をぬって、
目印をつけておくとわかりやすいです。

2.実の表面に爪がたたなくなる
果皮が硬くなり爪がたたなくなってきたら収穫時期です。
開花後25日前後で、美味しそうに見えますが、40~50日はかかります。
硬くなったかどうか確認してください。

3.実のヘタがコルク化している
実のへた(果梗部)がコルク化して、
ひび割れができてきたら収穫時期です。

まずは縦方向にひび割れが入りますが、
その後、横方向にもひび割れができてきます。

この横方向の亀裂まで確認してから収穫すると、
甘くて美味しいカボチャを収穫できます。

4.晴れの日に収穫する
カボチャの収穫は、晴れた日を選びます。
雨の日に収穫すると、病気が発生しやすくなります。


■収穫方法と食べ頃

1.収穫方法
カボチャの収穫時期を判断できたら収穫です。
まずはへたをやや長めに切り取り、
取り上げてからへたの部分を、
もう一度短く平らに切り直します。

2.食べ頃
カボチャは採れたてよりも、
追熟させてから食べる方がおいしくいただけます。

収穫後、風通しのよい日陰に、
2~週間ほど置いておくだけで、ぐっと甘みが増します。

その間に外皮もさらに硬くなり、長期保存も可能になります。
採れたてを食べられないのは残念ですが、
我慢してよりおいしいカボチャをいただきましょう。

■参考
・カボチャの着果と生長|6月の野菜
・カボチャの育て方|地植えでおいしい大玉収穫!
・カボチャのプランター栽培|人工授粉で確実に着果します
・カボチャ 仕立て方は?

ハイビスカスの剪定は?

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ハイビスカスは、剪定すると2回は開花が見られます


■ハイビスカスの剪定は?

1. ハイビスカスの剪定方法は?
ハイビスカスの花期は5月~10月と、意外と長いです。
その期間、枝を伸ばして花を咲かせます。

株姿が乱れたり茂りすぎて風通しが悪くなったり、
花芽があまりつかなくなったと感じたら、
一度切り戻しをすると、株姿を保つことができますし、
新しい花芽分化を促すことにもなります。

切り戻しは枝先から三分の一くらいのところで切ります。
葉の付け根に脇芽が見える場所で切るようにしましょう。
脇芽から新しい枝を伸ばし、花芽がつきます。 


脇芽のない場所で切ってしまうと、新しい枝が伸びませんので、
必ず脇芽を確認してから切るようにしましょう。

剪定は、7月の末までに済ませることをお勧めします。
一度切った枝から新しい枝が伸び、
花が咲くに至るまで少し時間がかかります。

そのため、あまり遅くに切り戻しをしてしまうと、
再び花を咲かせる前に寒くなり、その年に花を見られなくなります。

7月末までに切り戻せば、
元気な枝が伸びて再び花を楽しむことができます。


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取り込む前に剪定し、消毒すると、来シーズンも元気に咲いてくれます


2. 冬に室内に取り込むのときの剪定は?
ハイビスカスはあまり耐寒性がありませんので、
冬は室内で管理するのが一般的です。

室内に入れる前に、できる限りコンパクトに剪定しましょう。
剪定の時期は、開花が落ち着いてくる10月~11月頃が良いでしょう。

枝の長さを半分~三分の一くらいまで切ります。
その際に、黒く傷んでいる枝などは、根元から切ります。

他にも枝が混んでいるところは、間引き剪定をしてすかします。
翌年、生育期に入った時に株の中心にも、
しっかり太陽の光が当たるようにしておきます。 

ハイビスカスには、
コーラル系・在来系・ハワイアン系の3種類の系統があります。

コーラル系と在来系は、剪定の際に短く切っても、
また翌年に元気に生育しますが、ハワイアン系だけは少し違います。

ハワイアン系、紫音、ハミングバード、フィフス ディメンション、
エンゼルイエローなどは少し性質が弱いので、

剪定をする際はあまり強く切ると、翌年の生育に影響します。
間引き剪定と、枝先を少し切る程度にとどめましょう。
 
■参考
・ハイビスカス 咲かない理由と対策
・ハイビスカス 植え替え

夏に長く咲く花 画像付き

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ジニアの花畑、夏にも元気いっぱいの花です


春から夏、秋にかけて、あまり手がかからず、
ガーデニングが初めてのかたでも育てやすく、
長く咲いてくれる花たちを選んでみました。

寄せ植えや花壇づくりの参考にしてみてくださいね。


■夏に長く咲く花

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・インパチェンス(Impatiens) 

ツリフネソウ科/熱帯アフリカ原産/多年草(一年草扱い)
花期:5月~11月/花色:白・ピンク・紫・オレンジ・赤・バイカラー
草丈15cm~40cm


日陰を明るく彩るのに、インパチェンスは欠かせません。
花の色も豊富ですし、花も一重から八重までたくさんの品種があります。

特に八重咲きの品種は人気があり、
小さなバラにも見えるほど豪華でかわいらしいです。

真夏は生育が弱まりますが、切り戻すことで、
涼しくなる頃にまた長く花を楽しむことができます。

本来は多年草ですが、寒さに弱いため、
日本では一年草扱いになっています。



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・バコパ(ステラ、Sutera) 

ゴマノハグサ科/南アフリカ原産/多年草(一年草扱い)
花期:4月~10月/花色:白・ピンク・青
草丈:5cm~15cm


柔らかい茎に、小さな葉と花をつけて育ちます。
匍匐して広がるので、グランドカバーにすることもできます。

ハンギングに植えて枝垂れさせたり、
寄せ植えや花壇の縁に植えたりと、
メインにも引き立て役にも使えて便利です。

本来は多年草ですが、暑さと寒さに少し弱いので、
一年草とする場合もあります。



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・ゼラニウム(Geranium) 

フウロソウ科/南アフリカ原産/多年草
花期:3月~11月/花色:白・赤・ピンク・紫・オレンジ
草丈:20cm~80cm


葉も花も楽しめて、しかもとても丈夫な植物です。
真夏と真冬は開花が鈍りますが、
環境が合えば周年長く咲き、花を楽しむことができます。

花壇などでも楽しめますが、乾燥気味の環境を好みますので、
鉢植えやプランターの方が管理は簡単です。



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・ペチュニア(Petunia) 

ナス科/熱帯・亜熱帯原産/多年草(一年草扱い)
花期:4月~10月/花色:白・赤・ピンク・紫・オレンジ・黄色・バイカラー
草丈:20cm~50cm


品種改良がすすんでいて、500種以上もの品種が存在しています。
花色がとても豊富で、園芸店に並んでいるのを見ると、
どれにしようかと、とっても迷うほどです。

花の大きさも小輪~大輪まであり、株も茎が立ち上がるもの、
匍匐するものとあるので、植える場所や使う用途によって、
ちょうど良いタイプのペチュニアが見つかります。

単品種で鉢植えにしてもこんもりと茂って素敵ですし、
寄せ植えにしても長く咲き、楽しめます。
夏の暑さに強いのも、ありがたい花です。

もちろん花壇の手前側に植えて楽しむこともできます。
本来は多年草ですが、寒さに弱いので日本では一年草扱いです。



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・ガザニア(Gazania) 

キク科/南アフリカ原産/多年草(一年草扱い)
花期:5月~10月/花色:黄・白・オレンジ・ピンク・赤・赤茶・バイカラー
草丈:15cm~40cm


はっきりした色合いの花が目を引くガザニアは、
南アフリカが原産の多年草で、夏に長く咲いてくれます。

少し寒さに弱いので、
日本では一年草扱いになることが多いです。

背丈があまり大きくならず見栄えのする花なので、
鉢植えや花壇の前方に植えたり、グランドカバーにも使われます。

過湿が苦手なので、乾き気味に管理して、
風通しの良い場所で育てましょう。



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・バーベナ(Verbena) 

クマツヅラ科/北・南アメリカ原産/一年草、多年草
花期:4月~11月/花色:白・ピンク・紫・赤・オレンジ 
草丈:10cm~100cm


一年で枯れてしまう一年草タイプと、
毎年花を咲かせる多年草(宿根)タイプがあります。

多年草タイプは、夏の暑さにも寒さにも強く、繰り返し長く咲きます。
一年草タイプは多年草タイプに比べると少し暑さや寒さに弱いです。

多年草タイプの中には100cmを超える大型のものがありますが、
たいていは30cmほどにおさまるものが多いです。

茎が立ち上がるタイプと、横に広がる匍匐性のタイプがありますので、
植える場所や用途によって使い分けると良いでしょう。



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・ジニア(ヒャクニチソウ、Zinnia) 

キク科/メキシコ原産/一年草
花期:5月~10月/花色:白・ピンク・黄・オレンジ・赤・緑・バイカラー 
草丈:20cm~100cm


切り花用の大型品種が以前は定番でしたが、
最近では草丈を抑えた矮性の品種がたくさん出てきました。

花色はどれもはっきりとしていて、
見ているだけで元気になるようなビタミンカラーです。

花は一重から八重まであり、花の大きさも様々ですので、
自分の気に入った株が見つけやすいです。

ジニアは別名、百日草といい、その名の通り、
長い期間咲き続けてくれます。

日本の高温多湿の気候にも耐えてくれるので、
夏にはとても扱いやすく欠かせない花です。



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八重のフリル付きベゴニア、夏に長く咲く花として人気があります

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・ベゴニア (Begonia)  

シュウカイドウ科/ブラジル原産/多年草
花期:4月~10月/花色:白・ピンク・赤・オレンジ 
草丈:20cm~60cm


濃い緑や、黒っぽい茶(銅葉)の葉と、
かわいらしい雰囲気の花が特徴です。
花も八重や一重があり、花色も豊富です。

緑葉にピンクや白の一重だと、かわいらしい雰囲気、
銅葉に赤い花だとシックな印象と、
葉と花の組み合わせで雰囲気がずいぶんと変わります。

寒さと過湿に弱いですが、注意すれば何年も楽しむことができます。

冬に長く咲く花 画像付き

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ビオラは、寄せ植えに活躍してくれます



秋から冬、そして春にかけては花が少ない季節です。
しかし、寒さにも負けず次々と咲いてくれる花もあります。

育てやすく見栄えも良く庭造りに最適な、
冬に長く咲いてくれる花たちを選んでみました。

寄せ植えやガーデニングの参考にしてみてください。


■冬に長く咲く花

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・ガーデンシクラメン(Garden cyclamen) 

サクラソウ科/地中海沿岸・小アジア原産/多年草
花期:10月~4月/花色:白・ピンク・紫・赤・黄・バイカラー 
草丈:10cm~25cm


シクラメンと一口に言っても、
小さなものから大株になるものまで様々です。

その中でも、耐寒性にすぐれ、
冬の戸外でも咲くのがガーデンシクラメンです。

冬の間に咲く花は限られていますので、
ハート型をした、葉脈も美しい濃い緑の葉も、
白やピンクなどの色合いの花もとても重宝します。

ガーデンシクラメンは背丈が低めなので、
花壇だけでなく、寄せ植えなどにも使えます。



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・パンジー・ビオラ(Pansy、Viola) 

スミレ科/ヨーロッパ原産/一年草
花期:11月~5月/花色:白・黄・オレンジ・赤・ピンク・紫・黒・バイカラー 
草丈:10cm~30cm


秋から春に長期間咲く花の代表といえば、
やはりパンジーとビオラでしょう。

10月頃になると、園芸店やホームセンターなど、
でさまざまな色と種類の苗が並び始めます。

パンジーもビオラも品種改良がとても盛んで、
毎年いろいろな新種が出るほどです。

色も豊富な上に、花の大きさや形も様々です。
花壇などの地植えでも、寄せ植えなどの鉢植えでも使えて、
とても使い勝手のいい花です。

寒い冬の間にも花を咲かせ、庭に彩を添えてくれますが、
真価を発揮するのはやはり暖かくなってきた頃です。

買った時点の苗からは想像もできないほど、ボリューム感が出ます。
どんな花とも調和しやすく、和の庭でも洋の庭でも使えます。

秋のはじめに種をまけば、寒くなる頃には花をつけてくれます。
市販の苗よりは開花が遅くなりがちですが、
種から育てたものが花を咲かせると、嬉しさも格別です。



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・プリムラ(Primula)

サクラソウ科/ヨーロッパ原産/多年草(一年草扱い)
花期:11月~4月/花色:白・赤・ピンク・黄・オレンジ・紫・青・バイカラー 
草丈:10cm~30cm


広めの葉のすぐ上にまとまってかわいらしい花をつけます。
花色も様々で、最近では一重だけでなく、
バラ咲きなどの八重の品種も増えてきました。

ジュリアン・ポリアンタ・マラコイデスなどの品種がありますが、
冬の間も咲くのはジュリアンとポリアンタの園芸品種です。

マラコイデスの中にも耐寒性があり、
冬の間に花をつけるものもありますが、
基本的には春に、花茎を伸ばして小さな花をいっぱい咲かせます。

耐暑性があまりなく、初夏頃に枯れてしまうものが多いため、
日本では一年草とされていることが多いです

花がらを摘んでやるだけで、次々と花を咲かせるので、
冬の庭には欠かせない存在です。



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・マーガレット(Marguerite)

キク科/カナリア諸島原産/多年草
花期:10月~6月/花色:白・ピンク・黄・赤・オレンジ
草丈:20cm~80cm


日本のいわゆる菊とは、また違った雰囲気を持つマーガレット。
花色も豊富で花の形も一重や八重やポンポン咲と様々でおもしろいです。

耐暑性があまりないので、夏に枯れてしまうことも多いですが、
涼しい環境であれば、大株に育ちます。

背の低いものから大きいものまであるので、
用途によって使い分けると良いでしょう。



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・クリサンセマム(Chrysanthemum) 

キク科/北アフリカ原産/一年草
花期:11月~5月/花色:黄・白 
草丈:10cm~30cm


クリサンセマムという名以外に、
白花はノースポール、黄花はムルチコーレという名で流通しています。

ノースポールは耐寒性が強く、冬の間も咲いていることが多いですが、
ムルチコーレは少々寒さに弱く、霜に当たると枯れることがあります。

背丈もあまり高くならず、個性も強くないので、
寄せ植えや花壇に植えるのに、とても便利です。

暖かくなってくると、だんだんと茂ってこんもりとしてきますが、
気を付けないと蒸れて枯れあがることがあるので、
適宜枝や葉をすいてあげて、風通しをよくしてあげましょう。



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・ユリオプスデージー(Euryops daisy)  

キク科/南アフリカ原産/多年草
花期:11月~5月/花色:黄 
草丈:60cm~150cm


冬の間、ぱっと目を引く明るい黄色の花を次々と咲かせてくれます。
花がない時期も、灰緑色の葉が残りますので、
カラーリーフとしても使い道があります。

大株に育ちますので、1株だけでもとても存在感があります。
耐寒性も耐暑性もそれなりにあるので、育てやすい植物です。

■参考
・秋の寄せ植えを作りました
・春の花壇作り
・夏の花壇作り
・秋の花壇
・冬の花壇
・花壇 種類 画像つき

ハイビスカスの冬越し

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コーラル系ハイビスカス、フウリンブッソウゲとも呼ばれる


ハイビスカスの冬越し、品種によって耐寒温度は異なりますが、
コーラル系と在来系は3℃以上で屋外でも越冬します。

しかしほとんどの地域では屋外の冬越しは落葉も多く難しく、
越冬しても株がたいへん弱るので、室内で管理するほうが安心です。


■ハイビスカス 冬越し

1. 屋外で冬越しさせたい場合は?
在来系(オールド系)の品種であれば、
戸外で冬越しができることもありますが、
それでも他と比べると耐寒性が少しある程度で、
日本では暖地以外で屋外越冬するのは難しいです。

基本的には3℃以上あれば、葉を落としても冬越しはできます。
しかし、寒さで株が弱り、春以降の生育期に入ってからも、
生長が鈍くなったりと、影響が強く出てきます。 


どうしても屋外で冬越しさせたいのであれば、
ホームセンターなどで売られている簡易の温室に入れて、
気温をあげてやり、寒風を防いであげると良いでしょう。

腐葉土、バークチップ、ワラなどで土をマルチングしたり、
鉢の周りに梱包材などを巻いて、防寒するのも効果的です。

寒い間はほとんど生育しないので、やや乾燥気味に管理します。
水を与える時は、夕方は避け、お昼前後に与えるようにしましょう。


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室内に取り込んだが根腐れしかかったハイビスカスが回復中(5月中旬)


2. 室内に取り込むだけで冬越しできる?
コーラル系と在来系は3℃以上、
ハワイアン系は10℃以上あれば冬越しができます。

ただ、これは最低の気温なので、いずれも10℃以上の気温がないと、
翌年の生育に影響が出てしまいます。

特にハワイアン系は耐寒性がありませんので、
気温には、くれぐれも注意します。 


室内に移動する前に剪定と消毒を済ませ、
室内の日当たりの良い場所で栽培します。

冬越しのときは、追肥の必要はありませんが、
水は土の表面が乾燥してから2日~3日経ったら、
鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えます。

土の表面が乾かないうちにどんどん水を与えてしまうと、
根腐れをおこして枯死してしまうことがあるので気をつけます。

暖房のよく効いた部屋に置いてある場合は、
土の乾燥が早まりますので、その場合は土の表面が乾いてから、
1日~2日してから、水をやるようにします。

日がよく差し込む場所が理想ですので、室内だと窓辺になると思いますが、
日が暮れると気温が下がり、夜は外気とあまり変わらないことがあります。

そのため、昼間は窓辺に置いて、
日が暮れてきたら窓から離れた場所に移動するようにします。


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冬越し前に、気に入った品種は挿し木をしておくと良いです


温暖な地域で、ハイビスカスを路地で越冬させる予定であれば、
春に植えて冬には根が張るように計画すると良いです。

秋のうちに、ハイビスカスの挿し木をして、
小さい苗も屋内で冬越しさせるのが、
場所をとらず安心な方法です。

■参考
・ハイビスカス 咲かない理由と対策
・ハイビスカス 植え替え
・ハイビスカスの冬越し

(2014.05.17改訂)

ハイビスカスの育て方

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元気に咲くので、育て甲斐のある花です


ハイビスカス(Hibiscus)は、アオイ科フヨウ属の熱帯花木です。
花色や花の形が豊富で育てやすく、3000品種もあるそうです。


■ハイビスカスの品種

ハイビスカスには大きく分けて、3つのタイプがあります。
それぞれに少しずつ性質が違うので、育て方にも多少の差があります。

だいたいの性質の違いを頭に入れておくと、
お気に入りのハイビスカスを枯らせずに楽しむことができます。



bussouge (2).jpg アカバナ
・オールドタイプ=Old type(在来系、ヨーロピアン系)
一般的によく流通している。花の大きさは10cm前後。
花つきがよく、晩春から秋まで花を咲かせる。
沖縄の赤花(アカバナ)=ブッソウゲもこちらの仲間。

冬も10℃以上の気温が望ましいが、
最低5℃程度までは枯れることはない。



H. schizopetalus.jpg フウリンブッソウゲ 
・コーラルタイプ=Coral type
原種に近いタイプで、枝や花が枝垂れるものが多い。
花の大きさはオールドタイプより少し小さめで、
10cm以下のものがほとんど。

花つきは3タイプの中で一番よく、晩春から秋まで休まず先続ける。
フウリンブッソウゲ(H. schizopetalus)もこの仲間で、
珊瑚のような愛らしい花が揺れる姿が魅力。

オールドタイプ同様、冬も10℃以上の気温が望ましいが、
最低5℃までは枯れることはない。



Orange flamingo .jpg オレンジフラミンゴ
・ニュータイプ=New type(ハワイアン系)
流通はあまりされていないハイビスカス。
花がとても大きく、15cm~20cmもある。

性質が3タイプの中で一番弱く、
真夏の暑い時期などには花をつけなくなる。

耐寒性も3タイプの中で一番弱く、
10℃以上の気温がないと、株が弱って枯れてしまう。


■ハイビスカスの育て方

・栽培環境
ハイビスカスは日当たりの良い場所をたいへん好みます。
ただし、真夏の西日など、強すぎる直射日光に当たると、
葉が焼けることがあるので、その場合は、
半日陰の場所に移動するのが良いです。

耐寒性はあまりないので、霜が降りる前に室内に取り込み、
冬の間は日当たりの良い場所で栽培しましょう。

・植え付け
植え付けの適期は5月~6月です。
この頃に苗や鉢物などが店頭で並び始めます。

ハイビスカスは根の生長が盛んですので、
鉢物であっても、1回りか2回り大きい鉢に植え付けると、
その後の花つきの良さが違ってきます。

用土は水はけの良いものを使うようにしましょう。
小粒の赤玉土7と腐葉土3をよく混ぜたものや、
市販の培養土でも大丈夫です。

自分で土を混ぜる場合は、鉢の大きさが6号を超えた場合、
赤玉土は中粒のものを選ぶようにしましょう。

・植え替え
ハイビスカスは根の生育が旺盛です。
1年に1回は植え替えをしましょう。
適期は4月~6月です。

植え替える時は1回りか2回り大きい鉢に植え替えますが、
何年か育てると、これ以上は鉢を大きくしたくない場合もあります。

その場合は、鉢から株を抜いた後に、優しく土をほぐします。
その後、黒く傷んでいる根を取り除き、根を三分の一ほど切って整理します。

根を整理したら、新しい用土で同じ大きさの鉢に植え付け、
たっぷりと水やりをしてください。

ハイビスカスの根を整理すると、一旦少し株が弱りますので、
1週間~2週間は半日陰に置き、徐々に日向に移動します。


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二重、八重のものもあります


・水やり
土の表面が乾いたら、鉢底から水が出てくるまでたっぷり与えます。
夏の間は、水の蒸散が激しく、ハイビスカス自体の吸い上げも良いので、
朝に水を与えても、夕方に土が乾いているなら2回与えるようにします。

涼しい季節は、土が湿っている時は水を与えないようにします。
湿気が多くなると、根腐れを起こしダメージを与えます。

冬の間は土も乾きにくいので、水やりの頻度は下がります。
土の表面が乾いてから2日~3日経ってから水やりするようにしましょう。

ただし、暖房が効いている部屋などに置いている場合は、
蒸散が激しくなるので、土の表面が乾いてから、
1日~2日経った頃に水を与えるようにします。

・耐寒性
3つのタイプによって、それぞれ耐寒性に多少の差がありますが、
いずれも冬は室内で管理するのが安心です。

室内管理する場合は、日当たりのいい窓辺などに置きます。
ただし、窓辺は夜になると意外と冷えます。
ですので、昼間は日当たりの良い窓辺に置き、
日が暮れたら窓から離れた場所に移動するのが最適です。

・施肥
休眠期である冬には肥料は必要ありません。
4月~10月頃まで、2ヶ月に1回緩効性の固形肥料を与えるようにします。

ただし、生育期は肥料をとても必要としますので、
葉の色が悪くなったりして肥料切れのサインがあれば、
規定量に薄めた液肥を与えるか、緩効性の固形肥料を、
1ヶ月に1回のペースにするなどして、様子をみましょう。


genkan.jpg

gion (1).jpg
洋風はもちろん、和風にも似合うのが魅力です


・剪定
◎2番花を咲かせる剪定
春遅くから咲き始め、暑さが本番になる頃に、
一旦花が落ち着いて咲かなくなることがあります。

その場合は、一度切り戻しをすると、
また脇芽が育ち、秋に花を咲かせるようになります。

枝の先から三分の一ほど、葉の付け根に脇芽が見ている場所で切ります。
枝が混みすぎている場所があったら、根元から切るようにします。

こうすることで、株の中心にも日が入り、
風通しもよくなり、丈夫に育ち病気などに強くなります。

切り戻しをした後は、花が再び咲くまでに少し時間がかかります。
そのため、切り戻しは7月末までに済ませるようにしましょう。

また、あまり短く切り過ぎると、
株が弱って花が咲きにくくなるので、
短く切り戻すのは控えましょう。

◎冬越しのための剪定
だんだん寒くなってくる11月頃、冬越しのために室内に取り入れます。
その前に、株をコンパクトにする剪定を行います。

だんだん生育がおさまってくる10月~11月上旬が適期です。
まず、混みすぎている場所は枝を間引き剪定します。

黒く傷んでいる枝や、細すぎる枝も切ります。
残す枝を半分~三分の一の長さになるように切ります。

・増やし方
ハイビスカスは、挿し木で増やすことができます。
時期は5月~6月か、10月~11月上旬に行います。

まず挿し穂を用意しましょう。
その年に新しく伸びた充実した枝を選び、
3節つけて10cm程度の長さに切ります。

葉を2枚残し、それ以外は枝から切ってしまいます。
残した葉も、半分くらいの大きさに切ります。

付け根側の切り口を再度斜めに切り、
水を入れた瓶などに挿して1時間ほど水上げをさせておきます。

プランターや平鉢に赤玉土などを入れて湿らせ、
水上げした挿し穂を優しく挿します。

発根するまでは明るい日陰で乾かさないように管理しましょう。
10月~11月上旬に挿し木をした場合は、十分に育つまでに寒くなるので、
湿った土が凍ったり、霜が降りないように注意します。


aburamusi300.jpg
早期発見が病害虫を防ぎます


■病害虫

アブラムシ、ハダニ、ハマキムシに注意する必要があります。
アブラムシは発生してすぐの数が少ない状態であれば、
粘着テープなどにくっつけて捕殺することができます。

ハダニは高温乾燥した状態で発生することが多いので、
風通しの良い場所に置き、鉢と鉢の間も空けるようにし、
定期的に葉の裏にも水をかけてあげるなどして予防します。

ハマキムシは葉を巻いた中で生活する幼虫です。
巻いた葉ごと切り取り、処分しましょう。

いずれの害虫も、発生してから薬剤で退治することができます。
あまり薬を使いたくないということであれば、
症状が軽いうちなら捕殺して済むことがあります。

年中発生する可能性のあるものばかりですので、
葉の裏や茎など、よく観察するようにしてください。

■参考
・ハイビスカス 咲かない理由と対策
・ハイビスカス 植え替え
・ハイビスカスの冬越し
・アブラムシ 駆除 無農薬

島らっきょうの育て方

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simarakkyo (2).jpg
人気の島らっきょう*

沖縄の伝統野菜である島らっきょうは、
甘酢漬けなどによく利用されているらっきょうの仲間です。

沖縄では塩漬けにして、鰹節をかけて食べたり、
天ぷらにして食べるのが一般的だそうです。

見た目は普通のらっきょうより小さいですが、
味はらっきょうより辛味が強いです。

らっきょうよりも、ネギや玉ねぎに近い風味をしています。
塩漬けや天ぷらもおいしいですが、卵焼きに入れたり、
味噌汁に入れたりと、ネギや玉ねぎと同じ使い方をしても、
とてもおいしくいただけます。

時々スーパーでみかけるようになりましたが、
まだまだ流通は少ないようです。

育てるのにあまり手間がかかりませんし、
プランターでも育てられますから、
自分で育てて、たっぷり味わってみませんか?


simarakkyo (1).jpg
高級食材です*
*写真沖縄王国、島らっきょうも販売しています


■島らっきょうの育て方

・栽培環境
日当たりのいい場所を好みますので、
できる限り日当たりの良い場所で育てます。

苗が売られている場合もありますが、
基本的には球根がネットに入れられて、
販売されていますので、それを購入します。

球根を選ぶ時、触ってみてぶよぶよしているものは、
傷んだり病気にかかったりしている可能性がありますので、
しっかりしているものを選びましょう。

・植え付け
8月~9月中旬までに植えつけます。
地植えでもプランターでもどちらで育てることもできます。

5cm~10cm感覚に植え穴を掘って、
そこに球根を1つか2つ立てて埋めます。

土は5cmくらいかぶるようにしましょう。
あまり浅く植えると乾燥しすぎて、
虫がよくついたり病気にかかったりします。
深く植えすぎても、球根があまり肥らないので注意します。

用土は市販の野菜用培養土で十分ですが、
水はけがいい状態を好みます。

水はけがよくない場合は、小粒の赤玉土を混ぜたり、
バーミキュライトをまぜたりしましょう。

生育期間が長いですので、元肥を入れるようにします。
ただし、市販の培養土は元肥が入っているものもありますので、
その場合は入れる必要はありません。


simarakkyo.jpg
花もとてもきれいです C)ときおさん


・水やり
プランターの場合は、土の表面が乾いたら、
底から水がしみ出てくるくらいまでたっぷり与えます。

植え付けが夏なので、気温が高いうちは水切れに注意します。
寒くなってきたら、生育がほぼ止まることと、
水分の蒸散が少ないので、毎日水やりをしなくても良いでしょう。

ただし、土が完全に乾いてしまうと、根が傷みますので、
土の表面が乾いていたら水を与えましょう。

地植えの場合は、夏の間は雨が少なく、
土が乾くようであれば水やりをします。

寒くなってからは、雨に当たる場所であれば、
特別水やりを頻繁にする必要はないでしょう。

プランターであっても、地植えであっても、
3月頃だんだんと暖かくなってきたら、
再度生育期に入る上に気温も上がってきますので、
土が乾く場合には水を与えます。


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島らっきょうも土寄せが大切です


・肥料
あまり肥料を必要としません。
植え付け時に元肥を入れたら、
年を越して2月頃までは追肥の必要はありません。

暖かくなってきてからの生育のために、
2月頃に化成肥料を少量追肥します。

肥料を与えた後は、必ず土寄せをしましょう。
土寄せをしないと、球根の端が土から出たりして生

育に影響します。
土寄せをして、しっかりと球根を肥らせましょう。 


・栽培管理
植え付けてから収穫まで、ほとんど手のかからない野菜です。
水はけの良い土に植え付けることと肥料はあまり与えないこと。

2月に肥料を与えた時に、土寄せをすること、
そして、乾燥させすぎないことです。

栽培で気を付けることは以上のことくらいで手軽です。


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甘酢、塩、キムチに美味しいです

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つまみに箸休めに最適です


■収穫

収穫は4月~6月の間が適期です。
少し試し掘りをしてみて、十分に球根が育っていたら収穫できます。

必要な分だけ少量ずつ収穫して、6月まで長く楽しんでもいいですし、
一気に収穫して塩漬けや酢漬けにして楽しんでもいいでしょう。


■病害虫

病害虫にはほとんどかからず、とても丈夫です。
ただし、土が多湿の環境が続くと、球根が傷んだりして、
枯れてしまうことがあるので注意します。

■参考
・ラッキョウの育て方と利用方法

エリカの挿し木

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Erica canaliculata.jpg
ジャノメエリカ


世界に600以上もの品種があるとされるエリカは、
日本でもたいへん人気があります。
特に、日本で人気なのは、
「スズランエリカ」や「ジャノメエリカ」でしょう。

最近は、エリカは”ハーブ”としても注目されていて、
エリカを使用したお茶は、「ヒースティー」や「ヒース茶」と呼ばれ、
さまざまな効能が期待されています。

花の部分は、ミネラルがたくさん含まれているので、
利尿作用があり、むくみや、膀胱炎、結石の予防、改善に役立ちます。

特に女性の方には嬉しい、
メラニン生成を抑制する効果がありますので、
美白効果を得たい方にお勧めです。

今日は、エリカの増やし方について、ご紹介します。


Erica formosa .jpg
スズランエリカ


■エリカの挿し木

1.エリカの増やし方は?
植物の増やし方にも、いろいろな方法がありますが、
エリカの場合は、挿し木で簡単に増やすことができます。

難しい方法ではありませんので、お気に入りのエリカができたら、
挿し木に挑戦してみてください。

2.挿し木の適期
エリカの挿し木の適期は、花の終わりから少し経った、
5月~6月、9~10月頃です。


Erica colorans .jpg
エリカ・ホワイトデライト


3.挿し木の方法
新しく伸びた枝を、5~6センチほどに切り、
下葉を1~2センチ落としたら、
コップなどに2時間くらい挿し水あげを行います。

平鉢に用土を入れ、あらかじめ湿らせておきます。

箸などで用土に垂直に約2センチの深さに穴をあけ、
挿し穂を、やさしく深さ約2センチ程度のところまで、
差し込んで、水をたっぷりあげて挿し木は完了です。

この時使用する用土は、鹿沼土小粒のみ使うのが良いでしょう。

4.挿し木完了後の管理方法
挿し木した平鉢を、
水が2~3センチ程度入った鉢皿に載せて管理します。
鉢皿の水は時々かえて清潔を保ち、
用土は乾燥させないように注意します。
*鉢皿を使わず水やりやスプレーで、
常に用土を湿らせるようにしてもかまいません。


約1ヶ月ほどで発根しはじめます。
葉が展開し始めたら、植替えのサインです。
大体3号程度の鉢を用意し、植え替えましょう。

新芽が4~5センチ程度になったら、1/2程度の長さに切り戻し、
枝の数を増やすように育てて行けば、エリカの樹形がまとまります。

エリカが、大きくなるたびに植え替えを行います。

■参考
・スズランエリカ 栽培のコツ
・ジャノメエリカ 花後の管理と剪定
・エリカの種類と画像
・エリカの育て方 栽培方法

ヒマワリの育て方

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ヒマワリ、夏の花、決定版!


ヒマワリ(Sunflower,向日葵)は、キク科ヒマワリ属、
北アメリカ原産の一年草です。

丈が1~3mにもなり、太陽のように黄色い大きな花を咲かせる、
真夏の花というイメージが強いヒマワリです。

今では品種改良が進み、様々な種類があります。
草丈20~50cmの小さな矮性品種=ミニヒマワリなどもあり、
ベランダなどの限られたスペースで育てやすくなりました。

花は黄色が一般的ですが、
レモン色、赤褐色、黄褐色などもあり、
八重咲きタイプも出てきています。

大輪のヒマワリは花壇に、
ミニヒマワリは花壇、プランター、鉢栽培、
花粉が出ない品種は切花に、人気があります。


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八重咲きのサンゴールドも人気です


■ヒマワリの育て方

・栽培環境
日当たりの良い場所で育てましょう。
夏を代表する花らしく、ヒマワリは太陽がとても好きです。

じめじめとした環境を嫌いますので、
風通しの良い場所で、水はけの良い土で育てます。

・種まき
苗で販売されている場合もありますが、
種からでも容易に育てることができますので、挑戦してみましょう。

種まきの時期は4月~6月の間です。
遅霜に当たらないように、
十分に気温が上がってから種をまきましょう。


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発芽も嬉しいです!


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失敗例=モヤシのようなヒマワリ


また、梅雨時に種まきをすると、日光が当たらず、
発芽後、モヤシのようになってしまいます。
梅雨入り前にまいたほうが、
がっしりとした苗に育ちます(東京標準)。

◎地植えの場合
植えたい場所の土を十分に耕します。
元肥、腐葉土、苦土石灰などを、
種まきの2週間ほど前に土に混ぜて、なじませておきます。

種は点まきにします。
缶詰の底などを土に押し当て、深さ1cm程度に凹ませます。

そこに3粒~4粒の種を等間隔に置きます。
その上から土をかぶせ手で軽く押さえ、たっぷりと水を与えます。

株間は品種ごとにそれぞれ違います。
種の袋に、どれくらいの間隔を空ければよいか、
書いてありますので、よく確認しましょう。


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種袋をよく見ましょう


◎容器栽培の場合
まず使う容器は、深さのあるものを選びましょう。
ヒマワリは直根性といって、
太い根が下へ伸びていく性質をもっています。

そのため、根を張れるスペースが浅いと、
しっかりと地上部を伸ばすことができません。

プランターであっても、鉢であっても、
深めのものを選ぶようにしましょう。

容器の底が隠れる程度に、鉢底石を敷き、
容器の縁より3cmほど下まで土を入れます。

ここで使う土は、市販されている草花用培養土で十分です。
缶詰の底などを土に押し当て、深さ1cm程度に土を凹ませます。

そこに種を2粒か3粒、等間隔に置きます。
種の上から土をかぶせ手で軽く押さえ、
容器の底から水が出てくるまでしっかりと水を与えます。

容器栽培の場合も、地植えの時と同じで、
株間は品種によって差があります。

たくさん咲かせたいからと、欲張ってたくさん生やしてしまうと、
花が小さかったり、ひょろひょろと弱々しくなりますので、気を付けましょう。

大輪咲のものであれば、10号鉢に1株が限度です。
普通種でもせいぜい2株です。

ミニヒマワリであれば、30cmプランターで、
3~6株ほど育てることができます。


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ミニタイプならプランターでもよく育ちます


・水やり
種をまいてから発芽までは、乾燥させないように注意します。

ヒマワリは少し乾燥した環境を好みます。
ただし、生育する時期は暑い季節ですので、
土の水分も早く蒸発してしまいます。

また、大きく育つ品種は、葉からも水分が出ますので、
より、土の乾燥が早く進みます。

また、容器栽培だと土の量が限られていますので、
地植えより乾燥の進みは早いです。

朝、土の表面が乾いていたらたっぷりと水を与えます。
夕方に土の状態を確認し、乾いているようであれば水を与えます。

容器栽培の場合は、容器の底から水が出てくるまでしっかりと与えます。
地植えの場合は、表面だけ湿らせても意味がありませんので、
しっかりと中まで染みるように与えましょう。

・耐寒性
耐寒性はありません。
十分に暖かくなってから種をまき、育て、暑い時期に花を楽しみ、
種ができたら種をとり、翌年にまた暖かくなったら種をまきます。


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独特の赤色のブラドレッド


・施肥
元肥の効果があるので、
種をまいてからしばらくは肥料を与える必要はありません。

本葉が数枚になり、生長の良いものを選んで、
それ以外を間引いた頃から、追肥を始めます。

緩効性の固形肥料を与える場合は、1ヶ月~2ヶ月に1回のペース。
液肥を与える場合は、1週間~2週間に1回のペースで十分でしょう。
追肥をし過ぎると、弱々しい株に育ってしまいますので注意しましょう。

・間引き
種をまいてしばらくすると、次々と発芽してきます。
その後、本葉が2枚~3枚になった頃、間引きを行います。

生長の良さそうなものを選び、それ以外は抜いてしまいます。
抜く時に、残す株も抜けてはいけないので、
残す株の根元を少し押さえながら、他の株を引き抜きます。

難しければ、ハサミを使って、
地際から切り取ってもかまいません。

間引いた後、残った株がぐらつくことがあるので、
根元の土を少し押して、ぐらつかないようにしておきます。

・支柱立て
生長してくると、強い風が吹いたりした時に倒れることがあります。
高さが30cmを超える頃には、支柱を立てて倒れないようにしておきましょう。

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・摘芯
大輪ヒマワリや1本立てにしたいときは、
そのまま、何もせず育てます。

しかし、摘芯に適した品種や、
花をたくさん咲かせたいときは、摘芯しましょう。

本葉5~6枚のときや花後に、摘芯して芽や花を摘むと、
脇芽が多く出て花がたくさん咲き、草姿が整います。

・花がら摘み
1株に1つ花をつけるタイプの場合は、花がらを摘む必要はありません。
1株にいくつも花をつけるタイプの場合は、
花が枯れてきたら花茎の付け根から切り取りましょう。

・増やし方
種で増やすことができます。
ただし、市販されている品種の中にはF1種というものがあり、
その一代だけ品種改良により確立された性質を受け継いでいます。

そのため、種ができにくい品種も多く、種ができたとしても、
同じ性質を受け継がないため、花色や形が変わったりします。

種を採取する場合は、花が枯れてから1ヶ月ほどそのまま置いておき、
種が十分に大きくなったら花を切り取り、陰干しして乾燥させます。

花から種をとり、押してみてしっかり硬いものを選びます。
缶などに入れ、涼しい暗い場所で保管し、翌年にまたまいて育てます。


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薬のビンは乾燥剤も入っていて種の保管に便利です


■病害虫
発芽した頃には、ナメクジに注意します。

ベト病やハダニが発生しやすいです。

ベト病は長雨などで葉に菌が感染し、起こる病気です。
雨で泥が跳ねあがって感染することが多いので、
株元をワラや腐葉土、バークチップでマルチングするなどして予防します。

ハダニは高温乾燥の状態を好みます。
水やりの際に株元だけでなく、
茎や葉、とくに葉の裏にも定期的に水をかけて予防します。

■参考
・ナメクジ退治法
・ミニヒマワリの育て方
・巨大ヒマワリ 栽培のコツ
・ヒマワリ プランター栽培のコツ
・ヒマワリの病気

(2014.05.21改訂)

ミニヒマワリの育て方

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開花までが早いので育てやすいです


大きなヒマワリも迫力があって夏らしいですが、
狭いスペースやベランダでも育てやすいミニヒマワリも、
とてもかわいらしく、元気いっぱいで魅力的です。

大きなヒマワリよりも、
花が咲くまでの期間が短いのも嬉しいです。

ミニヒマワリも品種改良が行われ、
中小輪の矮性品種まで数多くあります。

花は、黄色が一般的ですが、赤褐色、黄褐色などもあり、
中心が黒紫色の品種や部屋でも鑑賞できるような、
花粉が出ない品種もあります。

ミニヒマワリは、鉢植え、プランター植え、花壇、切花など、
用途が広く人気があります。


■ミニヒマワリの育て方

・栽培環境
日の良く当たるところが大好きです。
日当たりが悪いと、弱い株に生長し、
花が咲くまでに病気にかかり枯れてしまうこともあります。

できる限り日当たりのいい環境で栽培しましょう。
また風通しの良い場所を好みます。
用土は排水性の良いもので、水持ちするものが理想的です。

・種まき
4月~7月が種まきの適期です。
苗で購入することもできますが、
ヒマワリは種が大きく、生長も早いので、
種から育てるのも割合と容易で楽しいものです。

ポットで苗を育ててから定植することもできますが、
ヒマワリは直根性で移植を嫌います。


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種の尖ったほうを下にすると、発芽がそろいやすくなります


定植の適期を逃すと、
移植で根を傷めて生長に影響することもあるので、
育てる場所に直播きすることがお勧めです。

◎地植えの場合
花壇などの地植えにする場合は、土をよく耕しておきましょう。
土には元肥・苦土石灰・腐葉土などを、
種をまく2週間ほど前に混ぜ込んでおきます。

種をまく時は、土にペットボトルのふたなどを土に押し付け、
1cmほどの深さに土をくぼませます。
そこに2粒~3粒の種を重ならないようにまき、
土をかぶせて軽くおさえます。

ミニヒマワリにも品種が色々あり、
株間はそれぞれの品種で異なります。

種の袋に記載されていることがほとんどですので、
株間をよく確認して、種をまきましょう。

種まきが終わったら、たっぷり水を与え、
発芽して本葉が出るまではあまり乾かさないように管理します。


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本葉が出るまでは、乾燥させすぎないようにします


◎容器栽培の場合
鉢でもプランターでも栽培することができます。

ミニヒマワリは普通のヒマワリに比べて、根張りも少ないので、
わざわざ深鉢にする必要はないでしょう。

とはいえ、直根性であることに変わりはないので、
あまりに浅い容器は避けましょう。

使う用土は、市販の草花用の培養土でだいじょうぶです。
購入する際は、元肥入りのものを選ぶと手軽です。

容器の底が隠れるくらいに、鉢底石などを入れます。
そして、容器の縁から3~4cmほど下まで用土を入れます。

地植えと同じように、
ペットボトルのふたなどを土に押し付けて、
1cmほどの凹みを作ります。
そこにミニヒマワリの種を2粒~3粒等同じ間隔に撒き、
上から土をかぶせ軽くおさえます。

種をまいた後は、容器の底から、
水が出てくるまでたっぷりと水遣りしましょう。

ミニヒマワリは株間をあまり広くとらなくてよいので、
鉢やプランターなど容器栽培に向いています。

プランターなどでも、前後に重ならないように種をまくことで、
たくさん植えることができます。
30cmプランターでも3~6株ほど栽培することができます。


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プランターでもじゅうぶん育ちます


・水やり
種をまいてから本葉が出るまでは、
あまり乾かさないように水を与えるようにします。

その後は気温も上がって生長も早まりますので、
土が乾いたらたっぷりと与えるようにします。

多少は乾燥に強いミニヒマワリですが、気温の上昇や、
葉が広めなので葉からの蒸散もあり、土が乾きやすくなります。

朝、水を与えても、夕方には土が乾いているようなら、
夕方にも水を与えるようにします。

地植えの場合は、土の表面だけを湿らせるのではなく、
中まで染みこむようにしっかりと与えます。

容器栽培では、容器の下から水が出てくるまで、
少し気長に、しっかり水を与えましょう。

・間引き
本葉が2枚~3枚になったら、間引きをします。
1か所に2粒か3粒の種をまいていますので、
発芽したものを全て育てると、窮屈で丈夫に育ちにくいです。

発芽しているものの中から、生長の良い苗を選び、
それ以外は引き抜くか、地際からハサミで切り取ります。

引き抜く際に、残す株も一緒に抜けてしまうことがあるので、
残す株の根元を軽く手で押さえながら、間引きをします。

・支柱立て
ミニヒマワリは背丈が低いので、
基本的には、支柱を立てる必要はありません。

しかし、丈が高いものや徒長したヒマワリには、
倒れないよう、短めの支柱を立ててあげましょう。


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ミニヒマワリにも赤や茶色の品種があります


・施肥
あまり多肥にすると、弱い株に育ってしまいますので、
肥料は控え目にしましょう。

元肥を入れた土で育てていれば、
肥料を与えなくても花が咲くことも多いです。

ただし、生長が遅いと感じたり、
葉の色が悪くなったりということがあれば、
規定より少し薄めにした液肥をあげます。

あるいは、1~2ヶ月に1回の間隔で、
緩効性の固形肥料を少量与えておくと、安心です。

・摘芯
大輪咲きの品種や1本立てで大きく咲かせたいときは、
そのまま、何もせずに栽培します。

しかしミニヒマワリで摘芯したほうが個性的な品種や、
花を次々と咲かせたいときは、摘芯をします。

本葉5~6枚のときや開花後に、芽や花を摘むと、
脇芽が出てきて花がたくさん咲き、草姿も良くなります。


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脇芽が出て花が咲いています


・花がら摘み
一番最初の花が咲いたら、その花だけを切り取ります。
すると、脇芽が伸びて新しい花が咲きます。

最初に咲いた花より小さい花が咲きますが、
こうすることにより、たくさんの花を楽しむことができます。

・増やし方
ヒマワリは種によって増やすことができますが、
ミニヒマワリは品種改良によって作られたものが多く、
花粉が出なかったりして種ができないことがよくあります。

もし種ができたとしても、次に育てたものが、
同じ性質を受け継いでいるとは限りませんので、
同じ品種を育てたいということであれば、
その都度新しい種を買う方がいいでしょう。 



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毎日観察して病害虫を防ぎます


■病害虫

発芽のときのナメクジ、
生長中のべと病やハダニに注意します。
べと病はヒマワリがかかりやすい病気です。

雨などで泥が跳ねて、地面に近い葉から菌が感染してかかります。
泥が跳ねないようにマルチをしたり、
水やりをする時に株元に、そっと水を与えるようにしましょう。

ハダニは発生するとなかなか厄介な虫です。
高温乾燥の環境を好みますので、
定期的には葉の表面や裏、茎などにも水をかけるようにして、
株の周りの気温を下げ、湿度を上げるようにして、予防しましょう。

■参考
・ヒマワリの育て方
・巨大ヒマワリ 栽培のコツ
・ヒマワリ プランター栽培のコツ
・ヒマワリの病気

巨大ヒマワリ 栽培のコツ

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見ていても気分爽快です


太陽のように巨大なヒマワリを栽培することは、
とても面白く楽しみも大きいです。

兵庫県の「ジャンボひまわりコンテスト」や、
富山県の「ひまわりプロジェクト」が有名です。
高さ5m、花の直径30㎝以上という大きさです!

我が家でも、高さ3mを超すロシアヒマワリを咲かせ、
近所の子供たちの人気者となりました。

この巨大ヒマワリをじょうずに咲かせるには、
土壌づくりや肥料、育て方にコツがあります。


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■巨大ヒマワリ 栽培のコツ

種は、市販の「大輪ひまわり」「ロシアひまわり」、
など大輪咲きの品種を用います。

1.地植えにする
ヒマワリの大きな茎、葉、花を支えるためには、
根がのびのびと地面に伸び、元気に育ち、
栄養をじゅうぶんに吸収できるよう地植えにします。

2.風通しの良い日当たりで栽培
太陽が大好きなヒマワリは、
できる限り日当たりの良い環境で育てます。
また湿度の低い風通しの良い場所を好みます。

3.支柱を立てられる環境
大輪種のヒマワリは、茎もしっかり育つものが多いです。
ですので、建物や大木の脇など、支柱が立てやすい環境が適しています。

ヒマワリの背が高くなれば、風の影響を受けやすくなります。
台風などの強風に当たり、花を楽しむ前に折れてしまっては大変です。

ヒマワリが、50㎝~100㎝ほどの高さになったら、
しっかり支柱を立ててあげましょう。
品種にもよりますが、2m~3mほどの支柱を用意しておくと安心です。

我が家は、使用しなくなった竹の釣竿を支柱にしました。

4.植え床の準備
種まき2週間前までに、植え床の準備をしておきます。
巨大ヒマワリ1本に対して、縦横1m、深さ50㎝の植床を作ります。

1㎡当たり完熟堆肥(牛糞、鶏糞、油粕)を3~5kg、腐葉土5kg、
苦土石灰適量をよく漉き込みます。

複数以上の苗を育てる場合は、株間1mをとり、種を3個ずつまきます。
2週間後くらいに元気な1本を残し間引きます。


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もうすぐ咲きます


5.脇芽を摘む
巨大ヒマワリは普通、1株に1つの大きな花をつけます。
脇芽が出てきた場合は、その都度摘んでおくようにしましょう。

もし脇芽をそのままにした場合、脇芽に栄養をとられて、
大きな花を咲かせなくなってしまうことがあります。

せっかくの大輪種ですから、ぜひとも大きな花を咲かせたいですね。
1つの花にしっかり栄養がいくように、脇芽は摘みましょう。

6.水切れ・肥料切れに注意する
下の方の葉から黄色く枯れてくるのは、
水切れや肥料切れのサインです。

◎水切れ
水切れの場合は、黄色くなる前に葉がしんなりした状態が続きます。
ヒマワリは乾燥に多少耐えるといっても、
巨大ヒマワリなどは生長するのにとても水を必要とします。

夏場は温度が高くなり、土が乾くのも早いので、
毎日の水やりは欠かせません。

朝、土の表面が乾いていたらたっぷりと水を与えます。
夕方も土の状態を確認し、乾いているようならたっぷりと与えます。

◎肥料切れ
ヒマワリは多肥にすると、株が弱く育ってしまったりします。
そのため、矮性種や普通種であれば、肥料をあまり与える必要はありません。

ただし巨大ヒマワリの場合は、丈を伸ばすのに肥料を必要としますので、
追肥をする必要があります。

本葉が2枚~3枚になった頃から、追肥を開始します。
1週間~2週間に1回のペースで規定通りに薄めた液肥を与えるか、

1ヶ月に1回のペースで緩効性の固形肥料を与えます。

緩効性の固形肥料を与えている場合でも、
下から黄色く枯れてくる肥料切れのサインが出ることがあります。
その場合は、規定より少し薄めにした液肥を合わせて与えるようにします。


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種もたくさん採れます


7.連作障害に気をつける
体験上、一回、巨大ヒマワリを栽培した場所では、
ヒマワリの仲間は育ちにくいです。

場所を変えて育てたほうが安心です。

■参考
・ヒマワリの育て方
・ミニヒマワリの育て方
・ヒマワリ プランター栽培のコツ
・ヒマワリの病気

ヒマワリ プランター栽培のコツ

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ミニヒマワリも愛らしく魅力があります


ヒマワリは大型品種が多かったのですが、
現在では、小型のプランターや鉢で、
気軽に育てられる品種がたくさんあります。

プランターでも、ちょっとした気遣いだけで、
とても美しく元気に咲いてくれますので、
その方法とコツをご紹介していきます。


■ヒマワリ プランター栽培のコツ

1.プランター栽培に適した品種を
大輪咲きヒマワリをプランター栽培にしても、
ひょろひょろと丈だけ育ち、良い花が咲きにくいです。

プランター栽培、鉢栽培用には、
サカタのタネの「ミニひまわり 小夏」や、
タキイ種苗の「サンリッチひまわり」など、
ミニヒマワリが適しています。

2.種は、直まきにする
ヒマワリは直根性の植物で、真下に太い根を伸ばします。
そのため、根をいじられるのをたいへん嫌います。

移植が苦手なので、育てる場所に直接タネをまいた方が、
根を傷める心配が少なく元気に育ちます。

3.発芽するまでは水を切らさない
種は、2~3粒ずつ重ならないように直まきします。
発芽するまでの7~10日間は、じゅうぶんな水が必要です。
発芽するまでは、乾かさないように注意しましょう。


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4.間引いて株間をとる
ヒマワリのプランター栽培をしていて、
たくさんの発芽を見ると、すべて育てたくなりますね。

しかし、決められた株間より密生させて育てると、
ひょろひょろとした株で貧弱な花になってしまいます。

ですので本葉が2枚~3枚になったら、間引きの作業をしましょう。
間引きをするときは、残す株を傷めないように、
軽く根元を抑えて、弱い苗を間引きます。
ハサミで地際から切っても良いでしょう。

株間の目安は、普通種で30㎝、矮性種で15㎝くらいです。
品種により違いますので、種袋をよく確認してください。


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つぼみが見え始めるてからは、こまめに水やりします


5.本葉4枚から乾き気味に栽培する
本葉が4枚になったら、少しずつ水やりを減らし、
乾燥気味に栽培すると、がっちりした丈夫な株になります。

つぼみが見え始めるてから開花までの期間は、
多くの水分を必要とする時期ですので、こまめに水を与えます。

6.葉が黄ばんだら追肥を
ヒマワリのプランター栽培では、追肥は基本的に必要ありませんが、
葉が黄ばんだり葉の色が悪いときには、液体肥料を薄めて施します。


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みんなそろって元気で可愛いです

■参考
・ヒマワリの育て方
・ミニヒマワリの育て方
・巨大ヒマワリ 栽培のコツ
・ヒマワリの病気

ヒマワリの病気

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株を丈夫に育てれば病気にかかりにくいです


ヒマワリは、病気には強い植物です。

しかし、梅雨の湿度の高いときや、
梅雨明けで一気に温度が上がったときに、
病気にかかる危険性があります。

こちらでは、ヒマワリの病気を症状別に判断し、
具体的対策をご紹介します。

いずれもヒマワリの株を丈夫に育て、
よく観察して早期発見することが大切です。


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鉢植えであれば梅雨時は長雨にあてないようにします


■ヒマワリの病気

1. 葉に薄い黄色い斑点ができる
べと病の可能性が高いです。

べと病は、葉に薄い黄色や黄緑の斑点がぽつぽつとできて、
その後斑点が広がっていきます。

葉の裏を見ると、斑点の部分が薄い灰色をして、
カビたようになっています。

ベト病は菌が葉のうらに入り込み、
繁殖してカビさせる病気です。

◎予防と対策
べと病を発見したら、
感染している葉っぱを全部取り除き、焼却、廃棄します。

雨や水やりの時、泥を跳ね上げ、葉の裏に菌が付着します。
株元に敷き藁やマルチをすると、
泥跳ねが少なくなるのでべと病の予防になります。


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うどんこ病が出ているヒマワリ


2. 葉の表面が粉をふいたように白くなる
うどん粉病の症状が出ているのでしょう。

うどん粉病は、白いカビが広がってくる病気で、
放置しているとそのうち株全体が真っ白になってしまい、
光合成をして栄養を作ることができなくなります。

そうなると株が十分に生長しなかったり、
花が咲かなかったりということも起きてきます。

葉が密に茂り過ぎて風通しが良くない場合や、
窒素分の多い肥料を多く与えていて、
株が軟弱に育っている場合にも発生しやすいです。

◎予防と対策
風通しが悪いようであれば、
適宜葉を落として風通しを良くします。
鉢植えであれば、置き場の間隔をあけます。

肥料は窒素分の多いものを与えず、
バランスのよいものを与えるようにします。
発生してしまった場合は、発生初期であれば、
殺菌剤などを使って防除・緩和することができます。

3. 下葉に黒っぽい斑点ができる
それは黒斑病の可能性が高いです。
水やりや雨の際に、地面の土が跳ね上がり、
葉の裏に菌が付着して起こる病気です。

そのまま放っておくと、黒斑点がだんだん広がっていき、
やがて葉が黒く溶けたような状態になってしまいます。

◎予防と対策
症状の出ている葉を発見したら、その葉を切り取り、
それ以上広がらないようにしましょう。

また、殺菌剤などで防ぐこともできます。
黒斑病の場合もべと病などと同じように、
土が跳ね上がらないように敷き藁やマルチをすることで、
黒斑病を予防することができます。


■参考
・ヒマワリの育て方
・ミニヒマワリの育て方
・巨大ヒマワリ 栽培のコツ
・ヒマワリ プランター栽培のコツ

ブドウの肥料は?

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budo (4).jpg
庭や塀にブドウがなっていたら嬉しいですね


家庭でのブドウ栽培は、やや難しいのですが、
要所をおさえて育てると甘くておいしいブドウがなります。

つる性植物ですので日よけにもなりますし、
生長していく果実を観賞するのもとても楽しいものですね。


budo (1).jpg
ブドウの花


■ブドウの肥料は?

ブドウは土に対する適応性が広いため、
土にそれほど神経質になる必要はないでしょう。

しかし品質の良い果実の収穫を目指すのであれば、
通気性、排水性が良い環境にすることが大切です。

1.ブドウの肥料サイクル
ブドウは基本的に元肥でできた、
土中の養分を使って肥大期まで生長し、
その後追肥で色と肥大と味を作りあげます。

さらにお礼肥で翌年の養分を補い、
その養分で翌年の本葉8枚程度まで生長します。
このサイクルを上手く利用して、
肥料が切れないようにすることが重要です。

2.元肥
他の果樹に比べて、土の最適pHがやや高めで、
カルシウムとマグネシウムを必要としますので、
土壌診断をして必要に応じて養分を補給します。

基本的には化成肥料、堆肥などの有機物を施します。
鉢植えの場合は、有機固形肥料を与えましょう。

庭植えの場合は、10月下旬から11月上旬ごろに、
鉢植えの場合は2月の上旬を目安に元肥を施します。 



budo (2).jpg
実っていくブドウ


3.追肥
追肥は庭植え、鉢植えともに、
実がつきはじめたころを目安に与えます。

ブドウは肥料に敏感だと言われますが、
家庭菜園では肥料の与え過ぎに注意します。
元肥と同じ化成肥料、堆肥を施します。

チッ素の過不足は生長や葉色、
花ぶるい(開花するのに着果が少ない)や、
果実の着色に影響を与えます。

過剰投与や投与時期の遅れは、
耐寒性を低下をさせますので気をつけましょう。

リン酸、カリ、チッ素の三要素の中ではチッ素をやや多めに考えます。

4.お礼肥
ご苦労さまの気持ちをこめて来年への養分補給のために、
9月を目安にお礼肥を与えます。
元肥の3分の1程度の量を与えましょう。
元肥と同じものでかまいません。


ブドウは肥料に敏感です。
土の状況によって必要な肥料が異なりますので、
毎年、生育や果実の様子を観察し、
多いもの足りないものを判断して、
肥料の分量をコントロールしていくと、
甘くておいしいブドウが多く収穫できるはずです。

■参考
・ブドウ 実がならない理由は?
・ぶどうの育て方1、おいしい実をいっぱいつける
・ぶどうの育て方2、剪定、摘果と袋かけ
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