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Channel: 園芸ナビ|花と野菜の育て方
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アジサイ 肥料の与え方

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梅雨時のアジサイは爽やかです


■アジサイ 肥料の与え方

1. 肥料の時期
アジサイに必ず肥料を与える時期は、主に2回です。
新芽が動き出す前の2月~3月と、
花が咲き終わった後の7月~8月です。

◎2月~3月
だんだんと暖かくなってきて、
新芽が出る助けになるように与える肥料です。
寒肥ともいい、緩効性の肥料を与えると良いでしょう。

◎7月~8月
花が咲いた後の剪定が終わってから、
お礼肥として与えます。

アジサイは8月以降に花芽を形成するので、
この時の肥料には花芽の形成を促す役割があります。

そのため、この時に与える肥料は、
即効性のある化成肥料や液体肥料にしましょう。

また、この2回以外にも、株の生長の様子を見つつ、
肥料を与えるようにします。

特に鉢植えにしているものは、
肥料の流亡が地植えより激しいので、主な2回の肥料以外にも、
薄めの液肥などを定期的に与えると良いでしょう。

ただし、冬の間は落葉していて、
あまり肥料を必要としませんので、控えます。


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青や赤それぞれの品種に合った肥料を選びます


2. アジサイの色と肥料は?
アジサイは土の酸性度によって、
赤や青に花色が変化すると言われています。

アルカリ性なら赤、酸性なら青くなります。
ただ、細かく調べるていくと、
土の酸性度以外のことも花色の変化に関係しているようです。

そのため、素人には自由に花色を、
変化させるのはたいへん難しいことです。

日本は雨が多く、土は酸性に傾きがちですので、
花色を赤くしたい場合は、寒肥のタイミングで苦土石灰など、
土をアルカリ性に傾けるものを、肥料と一緒に与える方法もあります。

他にも、赤いアジサイ用、青いアジサイ用と、
それぞれに専用の肥料も市販されています。 

花色を安定させるために、そちらを使うという方法もあります。


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アナベル、白いアジサイも人気です


また、品種によって白い花を咲かせるものがありますが、
これは酸性度などで白くなっているわけではなく、
白い花が安定して咲く品種です。
赤や青のアジサイを白い花にすることは残念ですができません。


■参考

・アジサイの種をまこう!
・ダンスパーティーの育て方
・アジサイの育て方|鉢植え
・ハイドランジアの花後の管理
・アジサイを小さく保つコツ
・アジサイの挿し木(挿し芽)の方法 画像つき

エニシダ 花が咲かない理由は?

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エニシダ、湘南の海岸付近で見かけます


エニシダは、春4月~5月に、
美しい黄色い花をたくさんつけるマメ科の植物です。

樹高は、2メートルくらいで、黄金色のほか、
シロエニシダ、アカバナエニシダなどの種類があります。

草丈の低いヒメエニシダという種類もあり、
花壇や鉢植えなどガーデニングにも活かせる植物です。


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アカバナエニシダも愛らしいです


■エニシダ 花が咲かない理由は?

1. 冬に剪定したら花が咲かなかったのは?
冬に剪定した際に、残す枝の枝先も、
一緒に切ってしまったのではないでしょうか。

エニシダは春から初夏にかけて花を咲かせた後、
夏頃には翌年の分の花芽を形成する性質があります。

そのため、花後すぐに枝先を切ったのであれば、
その後に花芽が作られるので問題ないのですが、
冬に剪定してしまうと、
大切な花芽を切ってしまうことになるのです。 


枝を切りつめたい場合は、花後すぐに剪定をするようにしましょう。
少なくとも6月下旬までには剪定を済ませるようにします。

混んできた枝を間引きたい場合は、
花後か、11月~12月頃に間引き剪定をすると良いでしょう。

2. 花付きが良くない理由は?

・日当たりが悪い
エニシダはとても日光が好きな植物です。
日当たりの悪い場所で育てていると、
それだけで花付きが悪くなってしまいます。

一日のうち、1、2時間しか日が当たらないような場所では、
日光不足で花をたくさん咲かせることができません。

解決策としては、単純に日当たりの良い場所に移動することです。
鉢植えの場合は、鉢ごと移動させるだけなので簡単です。

◎地植えの移植方法
問題は地植えにしている場合です。
エニシダはとても根が荒く浅いので、移植を嫌います。
まだ小さな苗であれば、なんとか移植することができます。 


しかし大きく育ったものは、
どこまで根を張っているのかが分からないため、
どうしてもどこかで根を切って傷めることになります。

どうしても移植したいということであれば、
花が終わった後に極端に枝を短く切り詰めてから掘り上げ、
できる限り根鉢を崩さずに移植します。

根付くまでは株がぐらぐらしたり、
強風で倒れたりすることがありますので、
支柱を立ててしっかりと支えます。

◎肥料の与え方
それから、肥料はあまり与えすぎると、
それが花付きを悪くする原因となります。

地植えの場合は2月頃、有機肥料を株の周りに、
土に混ぜ込むように与えるくらいで十分です。

鉢植えの場合は、肥料の流亡が地植えより激しいので、
冬と花後の2回、緩効性肥料を与えます。

この時、窒素分の多い肥料を与えてしまうと、
花付きが悪くなることがあるので、 

リン酸分が多いものを与えるようにしましょう。

■参考
・エニシダの育て方と剪定方法

ヤマアジサイの育て方

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サワアジサイとも呼ばれます


ヤマアジサイは日本に自生しているアジサイの一種です。

湿った林の中や、沢に近い場所に生えていることから、
別名サワアジサイとも呼ばれています。

一般的なアジサイに比べ、花が小さく、葉も細くて小さいので、
繊細で可憐な印象を受け、人気も高まっています。


■ヤマアジサイの育て方

・栽培環境
明るくて風通しの良い、半日陰の場所が適しています。

西日が強いところや、日当たりの良すぎる場所は、
土が乾燥するのを早め、葉焼けを起こす原因になるので避けます。

ただ、あまりにも日陰になる場所だと、花付きが悪くなったり、
生育不良を起こして病害虫にかかりやすくなったりしますので、
午前中のみ日の当たるような場所にしましょう。

・植え付け
基本的には12月~3月の落葉期に植え付け、植え替えをします。
開花時期であっても、園芸店などで売られている場合があります。

たいていは地上部の株の大きさに対して、小さな鉢に植えられています。
鉢が小さいと、根詰まりを起こしてしまうだけでなく、
土の量が少ないので水切れを起こしやすくなります。

ヤマアジサイは水切れに非常に弱いので、購入したらすぐに、
一回りか二回り大きい鉢に植え替えることをおすすめします。 


使う用土は、市販の草花の土で問題ありません。
水はけがよく、かつ水もちのいい土が理想です。
市販の培養土に鹿沼土を少し足すのもおすすめです。


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ベニガクヤマアジサイ


・水やり
ヤマアジサイはとても水が好きな植物です。
水切れを起こしてしまうと、回復に時間がかかるだけでなく、
最悪の場合は、枯れてしまうこともあります。

落葉期である冬の間は、土が乾いたら水を与える程度で十分ですが、
春以降の生育期には土の乾燥に十分に注意します。

夏の間は特に乾燥が激しくなるので、朝に水やりをしたとしても、
夕方にも土の確認をし、乾燥しているようなら水をたっぷり与えます。 


ヤマアジサイは水が好きとはいえ、溜まっている水は苦手です。
水を与えた際、鉢皿に水が溜まっている場合は、
その都度捨てるようにしましょう。

・冬越し
そこそこの耐寒性はありますが、新しくできている花芽が、
冬の冷たい寒風に当たり、傷んでしまうことがあります。

地植えの場合は、植え付け時に寒風の当たらない場所を選ぶと良いでしょう。
鉢植えの場合は、寒風の当たらない場所に移動させることもできるので便利です。


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独特の色をきれいに出したいですね


・施肥
2月~3月と、7月~8月に化成肥料を与えます。
2月~3月は新芽の生育を促すため、
7月~8月は新しくできる新芽の生育を促すためです。

花色が赤系のものは、2月~3月の肥料を与える際、
一緒に苦土石灰を与えると、土がアルカリ性に傾き花色が鮮やかになります。

また赤、青いずれも市販の専用肥料が売られていますので、
そちらを使うのもおすすめです。

また、植え替えをした直後は、根が多少傷んでいるので、
何月に植え替えたとしても、肥料は与えないようにします。 


植え替え後、1ヶ月くらい過ぎたら、
様子を見ながら与えるようにしましょう。


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花後に剪定するのが安全です


・剪定
夏と冬に剪定することができます。
12月~3月の落葉期に冬剪定をすることができます。

まず、細い枝を根元から切り落とします。
細い枝は花芽がつきませんので、思い切って切りましょう。

細かい枝を切ることにより、間引きにもなって、
株の中心の風通しがよくなります。

また、株元から新しくでてきた枝がたくさんある時は、
前年に咲いた古い枝を切ってしまっても構いません。

最も注意する必要があるのは、今年花を咲かせたい枝です。
前年の夏剪定後にすでに花芽が形成されているはずです。

冬剪定でその枝の先だけを切ったとしても、
せっかくできた花芽を切り落とすことになるので、 

切らないように注意しましょう。

夏剪定は花の後に行いますが、8月頃から翌年の花芽が形成されるので、
7月下旬までに済ませるようにします。 


花が咲いたところのすぐ下の葉の上で切ります。
花が咲かなかった枝は、三分の一か四分の一程度切り詰めるようにします。


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ヤマアジサイの挿し木は意外と容易です


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気に入った品種は、挿し木で増やせます


・増やし方
挿し木かで増やすことができます。3月~4月に前年伸びた枝か、
6月頃に今年伸びた枝を挿し穂にします。

先端から3節程度切り、下の方の葉は取り除きます。
葉から水分が蒸散するので、残っている葉も半分の大きさに切ります。

赤玉土や鹿沼土を鉢やプランターに入れ、湿らせます。
そこに挿し穂を切り口が傷まないように優しく挿します。
乾かないように明るい日陰などで管理しましょう。
・アジサイの挿し木(挿し芽)の方法 画像つき


■病害虫

葉に白いカビのようなものが発生するうどんこ病やハダニに注意します。
いずれも発生してから薬剤を使って治すことができますが、
発生しないように風通しをよくしておくことが大切です。

■参考
・アジサイの種をまこう!
・ダンスパーティーの育て方
・ハイドランジアの花後の管理
・アジサイを小さく保つコツ
・アジサイの育て方|毎年咲かせる剪定方法
・アジサイの育て方|鉢植え

ヒメエニシダ 育て方

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園芸店で売られているエニシダはヒメエニシダのことが多いです


ヒメエニシダはマメ科の常緑、または落葉性の低木です。
マメ科らしいかわいらしい花を、枝にびっしりと咲かせます。
花色は定番の黄色の他に、濃いピンクや白などがあります。


■ヒメエニシダ 育て方

・栽培環境
ヒメエニシダは日当たりのよい場所を好みますが、
高温多湿が苦手なので、風通しのよい日当たりのよい場所か、
風通しのよい半日陰で育てます。

耐寒性があまりないことと、日当たりの具合で、
季節ごとに移動させた方が枯らせずに済む確率が高いです。

そのため、育てるのであれば鉢植えの方がおすすめです。
枯れる原因としては、多湿や風通しの悪さから、
根腐れを起こすというのが多いようです。

・植え付け・植え替え
春に園芸店などで、すでに鉢植えとして売られているものを、
購入した場合は、花をまず楽しみましょう。

花が終わったらすぐに植え替えをします。
時期は遅くても6月中が良いでしょう。 


園芸店のヒメエニシダは、株に対して鉢が小さい場合が多いので、
花後すぐのタイミングで一回りか二回り大きい鉢に植え替える必要があります。

鉢から株を抜いたら、根鉢はほぼ崩さずにおきます。
表面の古い土をほんの少し落とし、見えている範囲で、
黒くなっている根があれば、傷んでいるので取り除きます。

その後、新しい鉢に植え付けます。
用土は市販の草花の土で十分ですが、
ヒメエニシダは弱アルカリ性を好みますので、
用土に少量の苦土石灰を混ぜ込むといいでしょう。

植え替えをした後は、枝を半分くらいの短さに切り詰めます。
こうすることにより、株への負担が軽くなりますし、

株をコンパクトに仕立てることにもなります。


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生育が旺盛なので、できれば毎年植え替えします


・水やり
土が乾いたら、鉢の底から水がしみ出てくるまでたっぷりと与えます。
乾燥気味を好みますので、土を確認して湿っている場合は、
水を与えないでおきます。

また、鉢皿に残った水は根腐れの原因になります。
溜まっている時は、その都度溜まった水を捨てるようにしましょう。

冬の間はさらに水を必要としません。
土の表面が乾いてから2、3日経ってから、
水を与えるようにします。

ただし、室内で冬越しをさせている場合は、外より水の蒸発が早いので、
土の表面が乾いてから、1、2日待って与えるようにします。


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地植えにすると人の背丈ほどまで生長します


・冬越し・耐寒性
耐寒性はあまりありません。最低でも0℃ですので、
冬の間は室内で管理した方が良いです。

霜が降りない地域であれば、軒下でもいいでしょう。
室内であっても、日当たりの良い場所に置きます。 


できる限り日当たりのいい窓辺などに置きましょう。
ただ、室内であれば霜がおりたりする心配はありませんが、
窓際は意外と気温が下がります。
できることなら、日が暮れたら窓から離すようにしてあげます。

・施肥
あまり肥料を必要とはしません。
2月頃と、花が終わった後の年に2回ほど、
緩効性肥料などを少量与える程度で十分です。

・剪定
花が終わった後、6月中には剪定します。
基本的には自然樹形にしますので、
細い枝や枝が混んでいる部分を間引きする程度です。 


株をコンパクトにしたい場合は、枝先を切り詰めてもいいでしょう。
ただし、剪定の時期だけは必ず守ります。

ヒメエニシダは花が終わった後、夏頃には翌年の花芽を作り始めます。
剪定が遅れると、せっかくできた花芽を切ってしまうことになるので、
剪定の時期には十分注意します。


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実もかわいらしいですが、樹勢を弱めるので採ったほうが良いです


・増やし方
一般的には挿し木で増やすことができます。
3月~4月か、6月~7月に挿し木することができます。
10cmほどの挿し穂を作り、
バーミキュライトや小粒の赤玉土を入れた平鉢などに挿します。

用土が乾かないように半日陰で世話をすると、数か月で発根します。

また、タネまきでも増やすことができます。
花が咲いた後、鞘のようなものができ、その中に黒い種ができます。
そのタネを保存しておき、翌年の3月にタネまきをします。

発芽率があまりよくありませんので、
タネまきから育てるのは少々難しいかもしれません。


■病害虫
病気に強いですし、虫もあまりつきません。
時々アブラムシなどがつくことがありますので、
薬剤で防除するか、発見した場合は粘着テープなどで取り除きます。

■参考
・エニシダの育て方と剪定方法
・エニシダ 花が咲かない理由は?

この花の名わかりますか? 画像有

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IMGP5202.JPG
花の名は?


岐阜在住の友人がメールをくれました。

………………………………………………………………………………

名前が不明な牧草があります。

酪農の人から貰ったのですが、
牛の餌に種が混ざっていたらしく、

誰も名前を知らないし、
辞典にも記載がないです。

ご存じないですか?

………………………………………………………………………………

ご存知の方、お教えいただけましたら幸いです。
コメント欄を開けておきます。

どうぞよろしくお願いいたします。

ゆう

斑入りブルーデージーとは?

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斑をきれいに出すコツがあります


ブルーデージー(ブルーデイジー,Blue daisy)は、
キク科ルリヒナギク属に属する草花で、
別名、フェリシアとも呼ばれます。

開花期は、4月上旬~6月いっぱい頃までです。
冬の間は、防寒対策が必要ですが、
暖かい地域なら一年中屋外でも栽培できる常緑低木です。
耐寒性は5℃以上の気温が必要で、花壇や寄せ植えにも活躍します。

ブルーデージーには、斑入りのものと、斑なしのものとがあります。
こちらでは、「斑入りブルーデージー」について、
育て方や斑をきれいに出す方法について詳しく紹介していきます。

特に、寄せ植えや花壇のアレンジには、
こちらの斑入りのブルーデージーがお勧めです。

特に、寄せ植えや花壇のアレンジには、
こちらの斑入りのブルーデイジーがお勧めです。


Blue daisy (2).jpg
寄せ植えなどに、ちょっと大人っぽいアレンジが


■斑入りブルーデージーとは?

1.覆輪は安定して斑が入る
葉の部分に白い縁取りのできるものが、「覆輪(ふくりん)」です。
ブルーデージーの斑入りのものでも、この覆輪は安定して出やすく、
寄せ植えにした時に、明るく見えたり、可愛らしくなります。

2.散り斑は株の状態に左右される
覆輪とは違い、散り斑は株の状態に大きく左右されます。
斑の入り方が変わってくるので、下記の育て方のポイントを参考に、
丈夫ににブルーデージーを育てていくと良い斑になります。

3.斑入りブルーデージーの育て方のポイント
斑入りブルーデージーを育てる時には、与える肥料にコツがあります。
窒素分の多い肥料を施すと、花が咲きにくくなったり、
斑の少ない枝が多くなったりします。

斑をきれいに美しく出すためにも、
カリ分、リン酸分の多い肥料を施してあげるのがポイントです。

4.斑入りブルーデージー栽培の注意点と切り戻し
株の健康状態によって斑の入り方が異なってきます。
草の勢いが弱ると、白い斑の部分が多くなり過ぎて、
葉焼けする原因になり、ブルーデージーの生育が悪くなったりします。

斑はただ多いのが良いわけではなく、
緑色の部分と白い色の斑の部分とが、
バランス良く出ているのが理想的です。

ですので、花後に切り戻しをする際には、
このバランス良い葉を残すようにして切り戻しを行います。

■参考
・ブルーデージーの育て方

ホップの育て方

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ホップ、緑のカーテンにも


ホップは(Hop,学名:Humulus lupulus)、アサ科の多年草です。
和名はセイヨウカラハナソウ(西洋唐花草)、蔓性で雌雄異株です。

雌花の毬花はビールの原料となり、
苦味、香り、泡などに作用し、ビールの保存性を高めます。

東北や北海道など冷涼な地域での栽培が多いことから、
暑さに弱いという感じがしますが、
苦手なのは高温多湿の状態です。

栽培環境をホップが好むように工夫すれば、
毎年、グリーンカーテンとして楽しむことができます。


■ホップの育て方

・栽培環境
日当たりが良く、風通しの良い場所を好みます。
ただし、強い日差しは苦手です。

特に夏の西日は強すぎて、枯れてしまう原因にもなるので、
西日の当たらない場所で育てましょう。

また、風通しの良い場所が好きといっても、
強風が当たる場所での栽培は避けます。
強風によって、生長点が傷み、生長にかなり影響します。


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つる性で生長が早いです


・植え付け
植え付けは11月~3月頃が良いでしょう。
春になり、暖かい日が増えてくると新しい芽が出てきて、
それが気温の上昇とともにぐんぐん伸びてきます。

ホップは太い根を深くまで伸ばし、
さらに細い根を横に広く伸ばします。

できることなら地植えをする方が、
のびのびと育てることができますが、
環境によっては地植えできない場合もありますね。

その場合は、できる限り深くて大きい、
鉢やプランターを使い1株を植え付けます。


地上部が枯れている冬の間や、まだ苗が小さい時には、
大きな容器に1株しか植えないのはもったいないように見えます。

しかし何株も植えてしまうと栄養をお互いに取り合い、
生長が悪くなったりしますので、
必ず1つの容器に1つの株を育てるようにしましょう。

用土は、水はけがよく肥沃なものが適しています。
市販の培養土や赤玉土7と腐葉土3を混ぜたものが良いです。

石灰質の土を好みますので、
土を作る際に苦土石灰を混ぜ込むようにしましょう。

冬の間、地上部は枯れた状態になっていますが、
春から伸び始める新しい芽はすでにスタンバイしています。

まだ芽が伸び出していない状態のものを植え付ける際は、
芽を傷めないように気を付けて取扱います。

・水やり
ホップの水やりの基本は、
土の表面が乾いたらしっかり与えることです。

プランターなどで育てている場合は、
底からしみでてくらいたっぷりと与えます。

気温が上がると、生長が早くなる上に葉からの蒸散も増えます。
そのため、吸水力もかなり上がるので水の管理は大切です。 


高温多湿は嫌いますが、水切れを起こしてしまうと、
株が傷んだり、枯れたりします。

朝水をやっても、夕方に土が乾いていれば与えるようにします。
ただし、昼間は気温が上がって、
蒸れる原因になるので、与えるのはやめましょう。

だんだんと寒くなり、地上部が枯れてしまったら、
水はほとんど与える必要はありません。

地植えであれば、雨で十分です。
プランター栽培でも、土が乾くのに時間がかかりますので、
頻繁に与えなくてもいいでしょう。
土が完全に乾く前に与える程度で十分です。

・肥料
地植えの場合は、芽が伸び始める前の2月と、
生長が著しくなる6月に緩効性の肥料を与えます。

プランターなどの容器栽培の場合は、
地植えと同じように2月と6月に緩効性の肥料を与える他、
ホップの葉の様子を見ながら液肥や化成肥料を適宜与えます。

プランターは地植えに比べると、栄養の流亡が激しいです。
ホップの葉の色が薄くなったりするのは、
栄養が足りていない場合がほとんどです。
日々観察して、発見したら肥料を与えましょう。



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収穫したホップ


・栽培管理
若い苗であれば、春に伸びる芽の数はさほど多くはありません。
けれど、充実した株であれば、多くの数の芽が伸びてきます。

全部伸ばすと、栄養が分散してしまって、あまり伸びません。
そのため、その年に伸ばす芽を選び、あとは刈り取ります。

芽は50cmほどはまっすぐと伸び、
その後は左巻きにからみつきながら伸びていきます。

まだまっすぐ伸びている段階で、必ず支柱やネットを立てましょう。
上に伸ばしたものは、主つるがしっかりと伸びますが、

寝かせたものはすぐに脇芽が出てしまい主つるの伸びが悪くなります。

ホップは主つるから出る脇芽に花芽をつけますので、
一見寝かせた方が花芽がつきやすいように思いますが、
低い位置に出た脇芽には花芽がつきにくく、
上の方で出た脇芽の方が花芽が付きやすいのです。

そのため、支柱やネットの設置は早めにして、
しっかり誘引するようにしましょう。

秋になり、だんだんと涼しくなると葉やつるが枯れてきます。
ある程度枯れたら地際で刈り取ってしまいましょう。
ホップは耐寒性がありますので、
特に防寒対策などは必要ありません。


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秋のようす


・増やし方
挿し木、株分け、根伏せで増やすことができます。
挿し木は春4~5月に、株分けは3~4月が適期です。


■収穫

やわらかい芽や葉や蕾を収穫し、茹でたり天ぷらにして、
食べると、ほろ苦く味わい豊かです。

また、8月下旬~9月上旬頃に、
ふんわりと咲いた花が熟したものを収穫し乾燥させると、

ハーブティーやポプリにしたりして楽しむことができます。
ホップは、鎮静、利尿、健胃効果があるそうです。

茶色の染色の染料として用いることもあります。
ホップのツルから下がる果実のような美しい花を
そのままフラワーアレンジメントやリースにしても、
乾燥させてポプリにしても、枕に入れて安眠枕にしても良いですね。

収穫する時は、花の付け根近くにある硬い毛で、
怪我をすることがあるので注意しましょう。


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収穫の後は美味しいビールで


■病害虫

アブラムシや毛虫や芋虫がつくことがあります。
アブラムシの場合は、少量であれば粘着テープなどでくっつけて捕殺します。
毛虫や芋虫も、見つけ次第捕殺するようにしましょう。

>>ホップの苗を見てみる

(2014.04.22改訂)

シルクジャスミンの育て方

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シルクジャスミンの花と実


シルクジャスミン(ゲッキツ)は、白くてかわいらしい甘い香りのする、
ジャスミンのような花を咲かせます。

月夜によく香ることから、月橘(ゲッキツ)とも呼ばれています。
英語名は、オレンジジャスミン(Orange Jessamine)です。
幹や葉がつややかで美しく、観葉植物としても人気があります。

ジャスミンティーなどで味わうジャスミンはモクセイ科ですが、
シルクジャスミンはミカン科の常緑低木です。


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葉の光沢も人気の秘密です


■シルクジャスミンの育て方

・栽培環境
太陽の光が大好きですので、日当たりのいい場所で育てます。
多少の耐陰性はありますが、日当たりの悪い場所で育てると、
葉を落とし、株が弱ってしまいます。

室内管理する場合であっても、
日差しの差し込む窓辺などに置くようにしましょう。

・植え付け
シルクジャスミンの植え付けは、
気温が十分に上がった5月~8月頃が植え付けや植え替えの適期です。

雑貨店や100円ショップなどで小さな苗が売られていますが、
何本かまとまって植えられていることが多いです。

小さいうちに無理に株を分けてしまうと、
まだ弱い根が傷んで枯れてしまうことがありますので、 

何本か一緒に植えたままにしておきましょう。

用土は小粒の赤玉土7と腐葉土3をよく混ぜたものや、
市販の草花の培養土でも、じゅうぶんです。
観葉植物用の培養土も適しています。


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愛らしく、とても香りが良いです


・植え替え
園芸店などで買ってきた苗を植え付ける場合は、
苗の入っているポットよりも一回りか二回り大きい鉢に、
あまり根鉢を崩さずに植えつけます。

1年か2年育てていると、鉢底から根が出てくることがあります。
その場合は、一回り大きい鉢に植え替えましょう。 


鉢から抜いたら、三分の一ほど土を落とし、
傷んでいる根があったら取り除き新しい鉢に植え替えます。

・水やり
土の表面が乾いたら、鉢底から水が出るまでしっかりと与えます。
どちらかというと、乾燥より湿気た場所を好みますので、
土が乾ききらないように注意します。

夏季は、朝に水を与えても夕方に乾いていることがありますので、
夕方も水を与えるようにしましょう。

十分気温の上がった6月以降は、霧吹きで葉の裏表に水を吹きかけ、
葉にも水を与えるようにかけてやるといいでしょう。

「葉水」は、葉から水を吸わせるという意味もありますが、
室内で管理している場合、ほこりで汚れていることがあるので、
葉を清潔に保ち病気を防ぐ目的もあります。


冬の間は生育が弱まりますので、生育期ほどは水を必要としません。
ただ、暖房が効いている場所などだと土が乾きやすいため、
土の表面が乾いたと感じたら水を与えるようにします。

またシルクジャスミンは葉が乾燥してしまうのも苦手ですので、
暖房の風が直接当たる場所は避けるようにします。

暖房が効いた部屋で管理するのであれば、
冬の間も時々「葉水」をあげると良いでしょう。


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耐寒性は、それほど強くありません


・耐寒性
耐寒性はあまりありません。
5℃を下回ると葉が落ち始め、0℃を下回ると枯れてしまいます。

冬の間も葉のある状態を保ちたいのであれば、
室内を10℃~20℃に保つようにします。

霜に当たると枯れてしまうおそれがあるので、
10月の下旬頃には室内に入れましょう。

室内で栽培するときも、
できる限り日当たりの良い窓辺などに置くようにします。

霜の当たらない日の当たる軒下などに置いていれば、
枯れずに越冬することができますが、
念のため冬は室内に入れる方が無難です。

・施肥
生育期である5月~10月に、2ヶ月に1回のペースで、
緩効性の固形肥料を与えましょう。

ただし、花が咲いたらその間は肥料を与えないようにします。
冬の間は肥料を与える必要はありません。

・剪定
枝が混みすぎている場所が出てきたら、間引くように剪定します。
また、枯れた枝が出てきたら、早めに切りましょう。 


長く伸びすぎた時は、思い切って切り戻しても、
生育期であればどんどん枝が出てきますので大丈夫です。


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挿し穂を作り、挿し木で増やすのが容易です


・増やし方
シルクジャスミンは、挿し木やタネまきから増やすことができますが、
あまり実がつかないので、挿し木で増やす方が簡単です。

まず、挿し穂を作ります。
10cmほどの長さに切った枝の、下から三分の一までは葉を落とします。

上の方に残った葉も、大きいものであれば半分の大きさに切ります。
切り口を水の入った瓶などに1時間ほど挿しておいて、水上げをします。

バーミキュライトや赤玉土を容器に入れ、
湿らせたら挿し穂を挿します。
乾かないように明るい日陰や半日陰で管理しましょう。

挿し木は、5~8割程度、うまくいけば上々です、
必ず成功するわけではありませんので、
何本か多めに挿しておきましょう。


■病害虫

シルクジャスミンは、あまり害虫はつきませんが、
時々カイガラムシなどがつきます。
発見したら歯ブラシなどでこすって落とし、捕殺しましょう。

■参考
・挿し木(挿し芽)の方法 画像つき
・ジャスミン類の育て方 栽培方法 繁殖力が強く庭にも最適
・ハゴロモジャスミンの挿し木
・ハゴロモジャスミンが咲かない理由
・ハゴロモジャスミンの剪定方法
・マダガスカルジャスミンの育て方
・マダガスカルジャスミンの剪定
・マダガスカルジャスミンの挿し木
・ホワイトプリンセスの育て方
◎マツリカ(茉莉花)の育て方

レースフラワーの育て方

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花壇、切花、ドライフラワーに人気です


レースフラワーは、セリ科の一年草(二年草)です。
和名はドクゼリモドキという、恐ろしい名前がついていますが、
猛毒のドクゼリに似ているだけで毒はないとされます。

花はレースフラワーの名の通り、繊細でかわいらしいです。
背が高くなり、株の上の方で花を咲かせますので、
花壇の奥側で育てると良いでしょう。


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こちらがセリです


■レースフラワーの育て方

・品種
ホワイトレースフラワー(学名:Ammi majus)は、
セリ科アンミ属の耐寒性一年草です。
白い小さなの花が放射状に15cmぐらいの大きさの花群を作ります。
花壇、切花、ドライフラワーに人気です。

ブルーレースフラワー(Didiscus caeruleus)は同じセリ科の植物で別属です。
開花時の草丈が1m以上で、とても豪華に大きくなります。

開花時期は、4月~6月です。
ホワイト、ブルー以外にも、ピンク、ブラックなどの色があります。 


見た目は同じような花の形ですが、厳密には同じ種ではないこともあります。
いずれにせよ、食用ではありませんので、口にはしないようにしましょう。


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Laceflower (1).jpg
ブルーレースフラワーや淡い紫も人気です


・栽培環境
レースフラワーは、日当たりの良い場所で育てます。
多湿が苦手ですので、風通しの良い場所で育てましょう。

矮性の品種もあるようですが、基本は背が高くなる植物です。
背の低いものの前に植えてしまうと、レースフラワーの陰になって、
日当たりが悪くなることがありますので、注意します。

・植え付け
タネからでも簡単に育てることができます。
まき時は9月~10月です。

直根性で移植に弱い植物ですので、3号ポットに土を入れてタネをまくか、
育てる場所に直接まくようにします。 


発芽するまではあまり乾かさないように管理します。
本葉が出て土の表面が乾いたらたっぷり水を与えるようにします。

ポットで育苗した場合も、
あまり株が大きくならないうちに植え付けましょう。

大きくなってから植え付けると、
根が傷んで枯れてしまうことがあります。

レースフラワーの苗を買ってきて植えつける場合は、
根鉢をあまり崩さないようにして植えつけます。

植え付けた後は水をたっぷり与え、
根付くまでは水を切らさないようにしましょう。
植え付ける用土は、市販のハーブや草花の培養土で十分です。


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咲きはじめの頃


・水やり
乾燥に強く、湿気に弱い植物ですので、
土の表面が乾いたのを必ず確認してから、水やりします。 


秋から春までは、水があまり蒸散しませんので、
地植えの場合はほぼ水を与える必要はなく雨だけで十分です。

鉢植えの場合も、屋外ならほとんど与える必要はありませんが、
あまり乾くようであれば様子を見て水を与えます。

また、レースフラワーを軒下などで管理している場合は、
土の表面が乾いたら、鉢の底から水が出てくるまでたっぷりと与えます。

ただし、鉢皿に水が溜まったものをそのままにすると、
土が湿気てしまい根腐れの原因になるので、
その都度捨てるようにします。

・耐寒性
耐寒性はありますので、特に防寒などは必要ありません。
逆に耐暑性があまりなく、梅雨や夏になるとたいていは枯れてしまいます。

そのため、本来は二年草や宿根草でありながら、
日本では一年草扱いになっていることがほとんどです。

夏に枯れてしまっても、花の後にできるタネを秋にまくと、
また翌年の春に花を見ることができます。

・施肥
あまり多く肥料を与えない方が花付きがいいようです。
肥料を多く与えると株が大きくなるばかりで花付きが悪くなります。


元肥を与えた後は、ほとんど追肥をする必要はありません。
鉢植えの場合は、地植えよりも栄養の流出が激しいので、
3月頃に緩効性の肥料を少量だけ与えます。

その際は、窒素分ではなく、リン酸が多いものを選びましょう。

・栽培管理
レースフラワーは、冬の間は背が低いままですが、
だんだんと暖かくなってくると、ぐんぐんと背が伸びてきます。

花を咲かせる頃になると、1mを超えるほどになります。
茎はけっこう太くしっかりしていますが、強い風がふいたりすると、
倒れることがありますので、支柱を立てるようにします。 



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元気にどんどん咲きます

・増やし方
タネで増やすことができます。
花が咲いた後、花柄を切らずに置いておくと、
毬のような状態になります。

毬が茶色くなったら花茎から切り取り、さらに吊るして乾燥させます。
完全に乾燥したら、手でほぐして冷暗所で秋まで保管し、
またタネまきから育てましょう。


■病害虫

レースフラワーは、特に注意する病害虫はありません。
時々アブラムシがつくことがありますので、専用の薬剤で防除するか、
少量の発生であれば粘着テープなどで取り除くようにしましょう。

(2014.04.24改訂)

ブルーデージー 植え替え

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植え替えをすると翌シーズンも元気に咲いてくれます


ブルーデージー(ブルーデイジー)は、
南アフリカのケープ地方を原産とする、
多年草の常緑定義に属し、開花期は、4月~6月頃です。

冬のあいだは、防寒が必要ですが、
一年中、屋外で育てることができますし、
栽培管理もそれほど難しくないため、
どなたでも、比較的簡単に育てられる品種です。

また、ブルーデージーは次々とたくさんの開花が見られますので、
成果が目に見えて分かりやすく、自信にもつながるため、
初心者さんにもお勧めしたい草花の1つです。

花言葉は、純粋、無邪気、幸運、可愛い、恵まれているなどの、
良い意味ばかりですので、プレゼントにも向いています。
ここでは、そのブルーデージーの植え替えについてご紹介します。


Blue daisy (6).jpg
葉色が悪かったり花数が少なくなったら、植え替えのサインです


■ブルーデージー 植え替え

1.植え替えの適期
ブルーデージーは、4月~6月の春の開花が、
一段落した頃に植え替えます。

たくさんの花が続けて咲くため、
植え替えのタイミングを掴むのが少し難しいですが、
花のつき方が一段落したら、一回り大きな鉢に植え替えましょう。

2.植え替えのポイント
元肥を入れた赤玉土(小粒~中粒)4、鹿沼土3、腐葉土3の配合土や、
市販の草花の培養土など、水はけの良い用土に植え替えます。

この時、根鉢は少し崩して植え付けていきます。
ただし、根の扱いには気を付けてください。

植え替えの際に、根が大きく切れたり傷んだりすると、
株に大きなダメージを与え、その後の生長に影響が出ます。。

3.植え替え後の管理
植え替えが済んだら、鉢底から水が流れるほどたっぷりと水を与え、
半日陰の、強風の吹かない場所へ移します。

植え替え後2~3日くらいは、そのまま半日陰の場所で育て、
その後、徐々に日当たりの良い元の置き場へ戻していきます。

◎根詰まりに注意します
まだまだ開花するだろうと思えるくらい、
ブルーデージーの花のつき方は良くても、
葉の色が悪くなり、開花の数が減っている時や、
鉢底から根が出ている時は、根詰まりが原因です。

ブルーデージーは、生長が早いので、
できれば毎年、花後に植え替えてあげるのが良いでしょう。

■参考
・ブルーデージーの育て方
・斑入りブルーデージーとは?

ハイビスカス 植え替え

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ピンクの花もかわいいです


ハイビスカスは、アオイ科フヨウ属の植物です。
花色が豊富で、咲き方も、一重、半八重、八重もあります。

カラフルな色合い、そして大きく魅力的なハイビスカスは、
ハワイの言葉では『アロアロ(Aloalo)』と言い、
神に捧げるお花として呼ばれています。

南国の雰囲気が漂うハイビスカスは、日本でも栽培ができます。
寒さにやや弱い性質ですが、日本の気候でも、
しっかり冬越しができるので、気軽に育ててみてください。

ハイビスカスを上手に育てるための、
植え替えのポイント、コツについてご紹介します。


Hibiscus (1).jpg
赤い花は、生命力が強いように感じます


■ハイビスカス 植え替え

1.植え替えの適期
開花は5月上旬~10月下旬まで、長く花が楽しめます。
植え替えは、夏の根が非常に活発になる生育期前の、
6~7月くらいに植え替えるのが理想的です。

もし、根詰まりを起こしているのを発見したら、
9~10月くらいでもかまいません。

2.用土
使用する用土は、元肥を入れた、
赤玉土6、腐葉土2、バーミキュライト2といった配合土です。

大きく育ったハイビスカスなど、
8号以上の鉢に植え替える時には、赤玉土の”中粒”を使いますが、
それ以下の場合は、”小粒”を使うのが良いようです。

市販の草花用培養土でもだいじょうぶです。


Hibiscus (6).jpg
八重も人気です


3.植え替えのコツ
植え替えは、枝を2分の1から3分の1程度切り戻し、
根鉢を崩して、一回り大きい鉢へ移し替えます。
春など、蕾が付いていて切り戻したくない時には、
根鉢は崩さないようにして植え替えます。

ただし、この蕾は諦め、
切り戻してから、根鉢を崩して植え替える方が、
その後の生長は良くなりますので、
切り戻す部分の蕾は諦める選択肢もあります。

今後の生長を考えるなら、蕾がついたものもそのまま切り戻し、
今年の開花に力を入れるなら、そのまま切り戻さずに、
根鉢もそのまま植え替えるのが良いでしょう。

植え替え後は、たっぷり水を与え、
2~3日は、風通しの良い半日陰で、
株が落ち着くのを待ち、徐々に日当たりに戻して行きます。

■参考
・ハイビスカス 咲かない理由と対策
・ハイビスカスの冬越し

ナスの育て方

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夏は、ナスづくりに燃えます!


ナス(茄子,Eggplant)は夏から秋にかけて旬を迎える、
インドが原産のナス科の野菜です。
奈良時代に、奈須比(なすび)として渡来したようです。

株は大きくなりますが、その分育つ経過を楽しめて、
実も食べる喜びを感じることができるので、初心者向きの野菜です。

連作障害が出やすい野菜ですので、
一度育てた場所では、5年以上空けてからまた育てるようにします。

もっと早く同じ場所で育てたい場合は、
連作障害に強い台木を使った接ぎ木苗を育てるようにします。


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ナス畑


■ナスの育て方

・栽培環境
ナスはとても日光を好みます。
日当たりの良い場所で育てるようにしましょう。
ナスの生育温度は、22℃~30℃程度と言われています。

真夏になると一旦実生りは落ち着きますが、
この時に切り戻しの作業をすると、
秋になってまた収穫し「秋茄子」を楽しむことができます。

・苗の選び方
種からも育てることができますが、育苗に時間がかかりますので、
初心者の方は苗から育てることをおすすめします。

植え付けの時期になると、
ホームセンターや園芸店などで野菜苗が並び始めます。

今はたくさんの品種が売られていますが、
最初は千両2号など、標準的なものを選ぶとよいでしょう。

種からそのまま育てたものでも良いのですが、
できれば接ぎ木苗を購入することをおすすめします。 


接ぎ木苗は台木に耐病性のあるもの、
穂木に終了や食味がいいものが使われることが多く、
この2つを接ぎ木にすることで、耐病性もあり、収量や食味がいい苗となります。

◎良い苗を選ぶポイントは?
1.節と節の間が詰まっていて、徒長していないもの。
2.葉の色が濃いもの。
3.軽く揺らしてもぐらぐらしないもの。
4.茎が太くがっしりしているもの。
5.大きな蕾がついているもの。
6.虫がついていないもの。


元気な苗とそうでない苗とでは、その後の生育にかなり差が出ます。
収量も変わってきますし、運が悪ければ収穫まで至らない、
こともありますので、苗選びはしっかりしましょう。


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植え付け後


・植え付け
苗の植え付け時期は、暖地であれば4月~5月上旬、
寒冷地であれば5月~6月上旬が適期です。

早すぎると気温が低く、遅霜で苗が傷んでしまうことがありますので、
十分に気温が上がってから植え付けるようにしましょう。

植え付ける場所は、植え付ける2週間ほど前に土の準備をします。
深さ30cmを目安に深めにしっかり耕し、
完熟牛糞堆肥などの有機質を混ぜ込み、ふかふかの土に仕上げます。


植え付け1週間前に化成肥料を1㎡あたり150g~180gほどを混ぜ、畝を作ります。
畝は幅60cm~75cm、高さ20cmを目安にして作ります。

長さは植えつける株数によって変わります。
ナスは根も張りますし、地上部も茂りますので、
株間は60cmとしっかりとりましょう。

買ってきた苗を植え付ける場所に仮置きし、植え付ける位置の確認をします。
ポットがすっぽりと入るくらいの植え穴をスコップであけ、
ポットから苗を抜いてそっと植え穴に置き、
周りの土を寄せて軽く手のひらで押して植え付けます。

この時、接ぎ木苗であれば、接ぎの部分が土に埋まらないように注意します。
植え付けた後は、仮支柱を立て、水をたっぷり与えましょう。


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賀茂茄子も育ててみたいです


・水やり
ナスは水分の吸い上げが強い上に、乾燥に敏感です。
地植えであっても、土が乾いていたら朝か夕にたっぷり水を与えます。

地植えのものに水を与える時は、表面の土が濡れた程度では全然足りていません。
根はもっと深くまで張っているので、しっかりと水を与えましょう。
株の周りにワラなどを敷いておくと、乾燥を和らげることができます。 

・肥料
ナスは「肥料食い」と呼ばれるほど肥料が多く必要です。
最初の実を収穫した後から追肥を始めるようにします。
化成肥料であれば1株に一握りずつ、2~3週間に1回のペースで与えます。

液肥の場合は、1週間に1回のペースで、
規定通り薄めて水やり代わりに与えるようにします。

肥料を与えていても、株の様子をチェックして、
肥料切れを起こしていないかを確認しましょう。

ナスは花を見て、肥料が足りているかどうかを知ることができます。
雌しべと雄しべを見てみると、通常は雌しべの方が長いのですが、 

肥料が切れてしまうと雌しべが短くなり、雄しべに埋もれてしまうことがあります。

この症状を発見したら、肥料を与える予定の日でなくても、
肥料を与えて様子を見ましょう。


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栄養不足の苗の花


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栄養の良い苗の花は、雌しべが見えます


・栽培管理
ナスの管理は一見難しそうですが、
ポイントを押さえれば、さして難しくはありません。

1. 仕立て方
一番花(最初に咲いた花)がついたら、
その上下にある強い側枝を2本残し、後の脇芽はすべて取り除きます。

ナスは3本仕立てにするのが基本です。
主枝と側枝2本の3本仕立てにすることで、
主枝のみを育てるよりも収量が増します。

また、すべての側枝(脇芽)を育ててしまうと、
栄養が分散して結果として実がならなかったり、
小さな実しか収穫できないということになり、収量が落ちます。

側枝を2本選び、選んだもののみ育てることで、
栄養を分散させることなく育てることができ、
大きな実を収穫することができます。

育てる側枝を選んだら、支柱を立てます。
支柱は120cm~150cmのものを選び、2本用意します。
一番花を中心にバッテンになるように支柱をしっかり地面にさします。 


主枝はそのまま上に伸ばし、選んだ側枝をそれぞれの支柱に添わせるようにして誘引します。
支柱をさす時に、日当たりの良い方向を確認してさすようにしましょう。


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支柱2~3本で立てると安定します


2. 切り戻し剪定
秋にもナスを楽しむために、夏に一旦収穫が落ち着いたら切り戻しをします。
切り戻しをすると、新しい枝が伸びてきて秋にまた実が収穫できるようになります。

7月下旬~8月上旬頃に、実がついた枝(主枝と側枝2本)を半分くらいの長さに切ります。
この時、1つの枝に葉は2枚くらい残すようにします。

株から15cmほど離れた場所にスコップを入れて、根を切ります。
この古い根を切る=根切りをすることで、新しい根が伸び、株が元気になります。

切り戻しの後に必ず肥料を与え、引き続き乾燥に注意しながら育てます。
新しい枝が伸び、20日~30日ほどすると再び収穫することができます。


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秋茄子が食べられると嬉しいですね


■収穫

一番最初にできた実は、少し小さいうちに収穫するようにします。
こうすることで、その後の実付きをよくすることができるのです。

品種により収穫時の大きさは異なりますが、
手ごろな大きさになったらすぐに収穫するようにします。

収穫が遅れると、食味が悪くなるばかりでなく、
次の実に栄養がいきにくくなり、生長に影響します。

収穫の際はヘタにあるトゲに注意します。
枝に近いところの付け根から切り、
それからヘタの長さを短く切ります。
こうすることでヘタの長さをそろえることができます。


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アブラムシは大繁殖する前に補殺しましょう


■病害虫

アブラムシが発生することがあります。
口に入れるものですので、できる限り薬剤を使いたくないという方は、
キラキラしたテープや黄色いテープを、
株の周りに設置すると簡単な予防をすることができます。

もしアブラムシがついてしまったら、数が少ないうちは、
粘着テープなどでぺたぺたとくっつけて捕殺することができます。
また、酢・唐辛子・焼酎を混ぜたものを霧吹きでふきつけるのも効果があります。
どれも食品ですので安心です。
>>アブラムシ 駆除 無農薬

■参考
・ナスの剪定|秋ナス収穫のために
・ナスの苗を植えたが元気がない枯れる理由は?
・ピーマン、ナス、トマトの実が落果し小さな穴があく理由は?
・ナスのプランター栽培
・ナスの追肥の方法

ニオイバンマツリ 花が咲かない

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つぼみも花も色が美しいです


ニオイバンマツリは、
アメリカジャスミン、ブルンフェルシアとも呼ばれる、
半耐寒性の常緑低木で、5月下旬~8月上旬頃に開花します。

春の終わり~初夏頃に咲く花は、咲き始めは、青い花が咲き、
次第に白い花へと、変化していきます。

青い花から、白い花へは、数日で色が変わりますので、
白い花になってからの方が、長く咲いています。

ニオイバンマツリは、名前に「ニオイ」とあるように、
甘く上品な花の香りも楽しめる花木ですので、

花が落ちるまでは、その白い花も、ずっと咲かせておくのが良いです。
ちなみに、漢字で書くと、「匂蕃茉莉」と、
茉莉(ジャスミン)が入りますが、全く別の ナス科の花木です。


今日は、そんなニオイバンマツリの「花」について、
紹介します。花つきが悪く、花数の減ってしまった株について、
また、花が終わった後の管理の方法について紹介します。


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だんだんと白に変わっていくのも素敵です♪


■ニオイバンマツリ 花が咲かない

1.花が咲かない、花つきが悪い理由
前年に伸びた枝に花を咲かせます。

冬越しの前に、強く剪定を行うと
花芽を切り落とすことになります。

また低温で枝が傷んだりしてしまうと、
翌年の花芽がつかず、花つきが悪くなってしまいます。

鉢植えのニオイバンマツリの場合、根詰まりすると、
開花もしにくく、枯死する場合もあります。

鉢底から根が見えていたり、
2年に1回くらいは、植え替えてあげます。

2.花つきを良くするには?
ニオイバンマツリの花後、できるだけ早い時期に、
形を保つため、木の根元から、3分の2くらいを切り戻します。

前年に伸びた枝は、できるだけ、
そのまま残しておくようにします。

また、枝が水平に近くなるように誘引すると、
枝先だけでなく枝の途中にも花芽ができ花の数が増えます。

3.花が終わったら?
花が終わったニオイバンマツリは、根鉢はそのまま、
二回りほど大きい鉢に植え替え作業を行います。

この時使用する用土は、元肥を入れた赤玉土(中粒)7、
腐葉土3などの配合土を使用します。
花用の培養土でも、かまいません。

4.植え替え後の管理
4月~10月には、緩効性化成肥料を与えます。
また、鉢の置き場所は、日当たりの良いところが最適ですが、
半日陰の場所でも良く咲いてくれます。

ニオイバンマツリは、夏場は、水切れを起こしやすく葉焼けするので、
日当たりの良い場所ではなく、半日陰の場所で育てるのが良いでしょう。

こうすると、水切れが原因となる葉の痛みを軽減できます。

■参考
・挿し木(挿し芽)の方法 画像つき
・ジャスミン類の育て方 栽培方法 繁殖力が強く庭にも最適
・ハゴロモジャスミンの挿し木
・ハゴロモジャスミンが咲かない理由
・ハゴロモジャスミンの剪定方法
・マダガスカルジャスミンの育て方
・マダガスカルジャスミンの剪定
・マダガスカルジャスミンの挿し木
・ホワイトプリンセスの育て方
◎マツリカ(茉莉花)の育て方
・ニオイバンマツリ(アメリカジャスミン)の育て方 栽培方法

ブルーデージー 室内で楽しむ

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室内でも楽しみたいですね


ブルーデージー(ブルーデイジー)は、
一般的に、3月~11月中旬頃までは、
日光の良く当たる、屋外で管理します。

冬季は5℃以上が必要なので、11月中旬~2月いっぱいくらいまでは、
日光の良く当たる室内の窓際などで冬越しを行います。
地植えの場合は、マルチや敷きわら、風除けなど防寒対策が必須です。

ブルーデージーは、自然の日光と風通しの良さを好むので、
基本的に、一年を通して、室内で育てるのは、なかなか難しい植物です。

どうしても、室内でブルーデージーを楽しみたいかたに、
こちらでは、ブルーデージーの室内での栽培方法や、
室内で花を楽しむためのポイントについてご紹介します。


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日当たりが良ければ、割と元気に咲いてくれます


■ブルーデージー 室内での育て方

1.日当たりの良い場所で
ブルーデージーは、できる限り、
日当たりの良い窓辺などで育てます。

室内では、日照不足になりがちで、
花つきが悪くなりやすいので注意します。

2.水やりは?
鉢の表土が乾いたら、じゅうぶんに水やりをします。
受け皿に残った水は、その都度捨ててあげましょう。

「しっかり乾燥→じゅうぶん水やり」、
この繰り返しで根が丈夫に育ち、
根腐れや病気を起こしにくくします。

3.葉の色が悪くなったら?
日光が不足していると、葉色が悪くなることが多いです。
また、根詰まりが原因で葉の色が鈍ることもあります。

鉢底を見て、根が出ているようなら、植え替えのサインです。
ブルーデージーは、4月~6月の開花が、終えた頃に植え替えます。

できれば、2~3日ごとに、日当たりの良い屋外に移して、
直射日光にじゅうぶん当たるように栽培していきます。 

こうすると、室内でもブルーデージーの開花もじゅうぶん楽しめます。

4.葉焼けの場合は?
室内で楽しんでいたブルーデージーをいきなり外に出すと、
日光に慣れていないため、葉焼けを起こして葉が黄色くなることがあります。

こういった時は、1/2くらいの高さまで切り戻して、
株を仕立て直すと良いでしょう。

この作業を行うと、新しい芽が出て、
多くの花が次々と、見られるようになります。

■参考
・ブルーデージーの育て方
・斑入りブルーデージーとは?
・ブルーデージー 植え替え

タイムの育て方

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お料理に、ティーに活躍してくれます


タイム(thyme)は、イブキジャコウソウ属の総称で、
約400種類近くもあり、ハーブの一種としてたいへん人気があります。

肉や魚との相性が良いので、料理にもよく使われるハーブです。
もちろんハーブティーにしても楽しめます。

乾燥しても香りは十分残り、楽しめます。
香りが強めですので、料理に使用する場合は、
好みに応じて量を加減しましょう。

タイムには、たくさん種類はありますが、
一般的に「タイム」とだけ呼ぶ場合は、
コモンタイム(commonthyme)を指します。 



立ちじゃ香草.jpg
日本の立ちじゃ香草


■タイムの育て方

・栽培環境
基本的には日当たりの良い場所を好みますが、
少々の日陰には耐えることができます。

ただ、あまり日陰の場所で育てると、
徒長したり香りが弱くなりますので、
できるだけ日当たりの良い場所で育てましょう。

寒さには耐性がありますが、夏の暑さや湿気には弱いので、
じめじめさせないよう風通しの良い場所で管理します。

・植え付け
3月~4月か、9月~10月が植え付けの適期です。
タイムは、タネから育てることもできますが、
苗から育てる方が時間もかからず簡単です。

土は水はけが良いものを使いましょう。
また、酸性土を嫌い性質がありますので、
地植えをする場合は苦土石灰を混ぜておきます。

タイムに使う用土は市販の培養土でもいいですし、
最近ではハーブ専用の培養土などもありますので、
それらを使うと便利です。

自分で配合する場合は、小粒の赤玉土7と腐葉土3に、
元肥として化成肥料を少量混ぜたものを使うと良いです。 


・植え替え
タイムを鉢で育てる場合は、根の生長が早いので、
1年~2年に1回は植え替えるようにします。

鉢の底から根が見えてきたら、鉢に根が回っている証拠ですので、
根詰まりしないよう、一回り大きいサイズの鉢に植え替えます。

タイムの植え替えの適期は、
植えつけと同じ3月~4月か9月~10月です。 


鉢をこれ以上大きくしたくないという場合は、
株分けをして株を小さくして、また同じ鉢に植え付けます。


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花もとてもきれいですが、収穫用は花芽を取ります


・水やり
土の表面が、しっかり乾いてから与えます。
鉢植えの場合は、鉢の底から水が出てくるまでしっかりと与えましょう。

地植えの場合は、雨だけでも良いくらいです。
雨が降らない真夏に地面がひび割れるほど乾燥している場合は、
地植えであっても水をたっぷりと与えます。

ただ例外として、植え付け直後はまだ根付いておらず、
水の吸収が十分ではありませんので、
植え付けてから2週間~1ヶ月くらいは、
あまり乾燥させないように注意します。

タイムは、冬の間は生育がほとんど止まり、
生育期に比べてさらに水を控えるようにします。
土が乾燥したのを確認してから水を与えるようにしましょう。

・耐寒性
耐寒性はそこそこありますが、霜に当たったりすると、
葉が黒く変色することがあります。

春になれば新芽が出てきますが、気になるようでしたら、
マルチを敷くなどして、防寒対策をしてください。

・施肥
タイムには、あまり肥料は与えなくて良いです。
生育期である3月~10月までの間、
2ヶ月に1回ほど緩効性肥料を与えるくらいで十分です。
真夏と真冬は肥料を必要としませんので与えなくても大丈夫です。

肥料を多く与えてしまうと、香りが薄くなることがあるので、
くれぐれも与えすぎには注意しましょう。 



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鑑賞用としてもファンが多いです


・増やし方
挿し木か株分けで増やすことができます。
どちらも適期は3月~4月か9月~10月です。

挿し木の場合は、木質化していない枝を10cmほどの長さに切り、
下から三分の一くらいは葉を取り除きます。

切り口を斜めに切り直し、水の入った瓶などに挿して水上げをします。
バーミキュライトを容器に入れて十分に湿らせ、挿し穂を挿します。
日陰か半日陰で水を切らさないように管理します。

株分けの場合は、鉢から株を抜き、土をていねいに落とします。
根を手で優しくほぐしたら、あまり小さくならないように株分けをします。

株分けしたものを植え付けたら、しっかりと水を与えます。
根がダメージを受けているので、新しい枝葉が伸びてきても、
しばらくは収穫せずに株を安定させ育てるようにしましょう。



■切り戻し・収穫

梅雨に入る前に収穫をかねて刈り込みましょう。
梅雨の間は高温多湿になりがちです。

多湿になると蒸れて株元の葉が枯れてきたりしますので、長さを短くし、枝数が多い場合は間引くように枝数を減らしておきます。

また5月頃に花が咲きますが、
枝葉を収穫して香りを楽しみたい場合は、
花芽がついたら切るようにしましょう。

タイムの花を咲かせてしまうと、香りが弱くなり、
葉も硬くなったりして食味が悪くなります。



■病害虫

病気に強く、ほとんど虫はつきません。


Beef-stew.jpg
煮込み料理に最適です


■タイムの利用方法

肉や魚料理に、スープ、シチュー、サラダ、野菜料理などの香りつけに、
ポテト、チーズとも相性が良いです。
ハーブティー、ハーブバスなどにも利用できます。

タイムの芳香成分が消化を助け血行を良くし、
体力回復、美容、咳止め、殺菌、防腐にも効果があるとされます。

(2014.04.30改訂)

タイムの種類

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生育の早いコモンタイム


ハーブの中でも有名なタイムは、シソ科の多年草です。
タイムにはチモールという成分が含まれていて、
これには殺菌作用や抗ウイルス作用があるとされています。

ハーブティー、ポプリやリースはもちろんですが、
魚や肉との相性もいいので、煮込みに使われたり、
酢や油に漬けてハーブビネガー、ハーブオイルもできます。

生のままはもちろん、乾燥させても香りが持続しますので、
たくさん収穫できたら乾燥させて保存し、
必要な時に必要なだけ使うことができます。

ただし、香りが強いですので、使う量は加減しましょう。
作用が強いですので、ハーブティーにする場合も、
薄めに入れたり、1日に数回飲む程度にとどめます。

食用以外にも、ポプリやリースなどクラフトに使うこともでき、
使用範囲がとても広く楽しめます。


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お料理にも活躍します


■タイムの直立性と匍匐性

タイムには直立性と匍匐性のものがあります。
直立性のものは枝がまっすぐ上に伸びるので、
少し高さが出るもののあまり広がらず、
育てるスペースを限定することができます。

逆に匍匐性のものは、地を這うように伸びていくので、
高さは出ませんが広い範囲を覆うことができ、
良い香りが漂う、グランドカバーに向いています。

直立性、匍匐性それぞれにたくさんの品種がありありますが、
過湿と蒸れにさえ注意すれば、丈夫で育てやすいものばかりです。

地植えだけでなく、鉢植えや寄せ植えにして、
室内外どちらでも育てることができます。

直立性のものをこんもり仕立てたり、
匍匐性のものをハンギングで枝垂れさせて育てたり。
自分の好みのタイムを見つけて、ぜひ育ててみましょう。


■タイムの種類

・コモンタイム
タイムの代表品種です。タイムとだけ書かれている時は、
コモンタイムを指すことがほとんどです。
直立性で、高さは20cm~40cm程度です。
5月~7月に淡いピンクの花を咲かせます。


commonthyme.jpg
いちばん知られているコモンタイム


・シルバータイム
コモンタイムと同じ、直立性の品種です。
高さは15cm~30cm程度です。
7月~8月にピンク色の花を咲かせます。
葉はコモンタイムより白みがかった緑色で、白い斑が入ります。

Silver thyme.jpg
シルバータイム、白い斑がきれいです


・レモンタイム
直立性の品種で、20cm~30cm程度の高さになります。
コモンタイムとブロードリーフタイムの交雑種です。
夏の終わりに濃いピンクの花を咲かせます。

名前の通り、レモンの風味がありますが、
レモンそのものよりも柔らかい香りなので、
優しいレモンの風味をつけたい時に便利です。

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やわらかいレモンの香りが人気です


・オレンジバルサタイム
直立性の品種で、大きくなると高さが50cmほどです。
オレンジのようなフルーティーな甘い香りが、
株に触れるだけで広がります。
初夏に白っぽい花をたくさん咲かせます。
葉がとても細かく、色はシルバーグレイなので、
庭づくりのアクセントにもなります。

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フルーティーな香りが爽やかです C)みんなの花図鑑


・クリーピングタイム
匍匐性のタイムで、枝にびっしり葉をつけよく広がります。
匍匐性ですので高さはあまり出ず、10cm~20cm程度です。

初夏に薄いピンクから紫の花を咲かせます。
乾燥に強い上にグランドカバーに向いているので、
香る芝生として使うことができます。

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クリーピングタイムは乾燥地に向きます


・イブキジャコウソウ(伊吹麝香草)
日本の伊吹山に自生し、漢方の麝香に似た香りがすることから、
イブキジャコウソウという名がつけられました。
匍匐性ですのであまり高さは出ず、10cm程度です。

5月~6月にピンク色の花が咲きます。
もともと日本に自生しているからか、
日本の風土によく合い、手間がかかりません。

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イブキジャコウソウ、聖岳にて C)Alpsdake


・ロンギカリウスタイム
匍匐性の品種で、高さはほとんど出ません。
5月頃にピンクの花が咲きます。
花は小花が球体に集まっていて、とてもかわいらしいです。
たくさん咲くので、花の時期には、
グリーンのカーペットがピンクのカーペットになります。

とてもよく広がるので、株間は広めにとった方がいいでしょう。
耐寒性も耐暑性もあり、乾燥にも強いとても強健な品種です。
足で踏まれても、自転車に踏まれても、枯れることはほぼありません。
踏むと香りが広がるので、香る芝生に最適です。

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ロンギカリウスタイム

■参考
・タイムの育て方
・フォックスリータイムの育て方
・クリーピングタイム(ワイルドタイム)の育て方

ニオイバンマツリの育て方

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ニオイバンマツリは、花色の変化と香りが楽しめます


ニオイバンマツリ(アメリカジャスミン)は、
ナス科ブルンフェルシア属の半耐寒性常緑低木です。

ニオイバンマツリは、ブラジル南部原産で、
春から初夏に芳香のある花を付けます。

初夏から夏にかけて花を咲かせますが、
咲き始めは紫色をしていて、だんだん白くなっていきます。

そのため、紫から白のグラデーションの花色を、
1本の株で楽しむことができます。

最近、とても人気がある花木で、
鉢植えなどのコンパクトな大きさでも楽しめます。


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花やつぼみの形も面白いです


■ニオイバンマツリの育て方

・栽培環境
太陽の光をとても好みますが、
真夏の直射日光が少し苦手ですので、
真夏は半日陰、真夏以外は、
日当たりの良い場所で育てるのが基本です。 


少々日当たりの悪い場所でも、枯れることはありませんが、
花付きが少し悪くなりますので、
できるだけ日光の射す場所を選びましょう。

・植え付け・植え替え
植え付け、植え替え、いずれも3月~4月の春が適期です。

用土は水はけの良い物を選びます。
小粒の赤玉土7と腐葉土3を混ぜたものや、
市販の園芸培養土でも問題ありません。

耐寒性は多少ありますが、冬に室内管理をしたり、
真夏に半日陰に移動させたりしたいのであれば、
鉢植えがお勧めです。

5月頃から開花した鉢物が園芸店などで並びます。

それを購入した場合は、花後に鉢の底から根が出ていれば、
根詰まり気味ですので、根鉢を崩さないように注意し、
二回りほど大きな鉢に、植え替えます。


鉢植えの場合は、毎年植え替える必要はないですが、
鉢底から根が見える状態になったら、
適期に二回りほど大きい鉢に植え替えるようにします。

・水やり
鉢植えの場合、生育期である4月~9月までは、
土の表面が乾いたら、鉢の底から水がしみ出てくるまで、
しっかりと水を与えます。

特に開花期と真夏は乾きやすいですので、
朝に水をやっても、夕方に土が乾いたら水やりします。

また、鉢皿の水はそのままにしないようにします。
鉢皿に溜まった水をそのままにすると、
土が湿気た状態が続き、蒸れてしまったり、
根を傷めたりしますので、捨てるようにしましょう。

冬はあまり水分を必要としないので、
土の表面が乾燥してから2日~3日待ってから与えます。

室内で管理していると、暖房などの風で、
水の蒸散が早まることがあります。

その場合は、土の表面が乾いてから1日待つ程度で、
水をたっぷり与えるようにします。

地植えの場合は、あまり水やりの必要はありません。
何日も晴れの日が続き、土が乾燥している場合は、
水をたっぷり与えます。


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耐寒性が低いと言われますが、都内なら越冬できます


・耐寒性
半耐寒性とされていますが、多少の耐寒性はあります。
5℃を下回ると、紅葉して葉が落ちますが、
霜に当てないように管理すれば、翌春にはまた芽吹きます。
実際、都心でも、地植えや鉢植えで屋外で越冬できています。

室内で管理する場合は、日当たりの良い窓辺などに置きます。
土が乾燥したら水を与える程度の管理で十分です。

ただし、室温が20℃以上になると、花芽が動きだして、
花が咲いてしまうことがあります。

冬に花が咲いてしまうと、本来の花期である、
初夏に花が少なくなってしまいます。

一度花芽が動きだしてしまうと、開花は止められません。
室温が10℃前後の場所で管理しましょう。


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花色が少しずつ変わって、最後に真っ白になります


・施肥
あまり肥料を必要としません。
3月~9月に2ヶ月に1回のペースで緩効性の肥料を与えます。
9月以降は、肥料を切ると、花つきが良くなります。 


緩効性肥料には持続期間がそれぞれ決まっていますので、
効果が1ヶ月~2ヶ月で切れるものを使うようにしましょう。

・剪定
花が咲いた後、夏までに切るようにしましょう。
それ以降に切ってしまうと、花芽ごと切り落とすことになり、
翌年の花が少なくなったり、花が見られないこともあります。

まずは細い枝を根元から切ります。
それから短い枝と長い枝があれば、
短い方の枝に合わせて長い枝を切ります。

ニオイバンマツリは剪定をしないと、
樹形が乱れやすい性質の花木ですので、
毎年樹形を見ながら剪定を行うようにしましょう。

強剪定すれば、コンパクトなまま楽しめます。

・増やし方
挿し木で増やすことができます。
花が終わった後に伸びた枝を挿し穂に使います。

挿し穂は10cmほどの長さに切り、
下から三分の一ほど葉を落とします。

切り口を再度斜めに切り、
水を入れた瓶に1時間~2時間ほど挿して水上げをします。


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水上げしています


平鉢など容器に、清潔な赤玉土やバーミキュライトの、
単一の用土を入れて十分に湿らせ、
水上げした挿し穂を優しく挿します。

発根するまでは明るい日陰で、
用土が乾燥しないように管理します。
>>挿し木(挿し芽)の方法 画像つき

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挿し木後、1か月で開花しています


■病害虫

カイガラムシやハダニが発生することがあります。
カイガラムシが発生した場合は、
粘着テープで取り除いたりして捕殺します。

ハダニは高温乾燥の環境で発生することが多いですので、
葉の裏に葉水を与えたりして予防します。
また、発生した場合には専用の薬剤を使用して駆除します。

■参考
・ジャスミン類の育て方 栽培方法 繁殖力が強く庭にも最適
・ハゴロモジャスミンの挿し木
・ハゴロモジャスミンが咲かない理由
・ハゴロモジャスミンの剪定方法
・マダガスカルジャスミンの育て方
・マダガスカルジャスミンの剪定
・マダガスカルジャスミンの挿し木
・ホワイトプリンセスの育て方
・マツリカ(茉莉花)の育て方
・ニオイバンマツリ 花が咲かない


>>ニオイバンマツリの苗を見てみる

(2014.05.02改訂)

シルバータイムの育て方

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白い縁取りがきれいです


タイムはシソ科の多年草で、料理やハーブティー、
ポプリなどにも利用されるハーブです。

その中でもシルバータイムは、
コモンタイムよりも白っぽい葉をしていて、
葉の一枚一枚に白い縁取りがあるのが特徴です。

その白っぽい葉色から、シルバータイムと呼ばれています。
ハーブとしてはもちろん、カラーリーフとしても使えます。

丈夫で病害虫がほとんどなく、
立性なので育てやすいことも魅力です。 



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好みのハーブを育てておくと楽しみが拡がります


■シルバータイムの育て方

・栽培環境
日当たりの良いところを好みますが、多少の耐陰性もあります。
ただ、日陰で栽培すると、匂いが弱まることがあります。

そのため、料理などに使いたいのであれば、
できるだけ日当たりの良いところで育てましょう。

カラーリーフとして使う場合には、
直射日光があまり当たらないような半日陰などで、
葉色を生かしてアクセントにしても素敵です。

・植え付け
鉢植え、地植えとも3月~4月か9月~10月が適しています。
種から育てる場合も、同じ時期が種まきの適期となります。

用土は小粒の赤玉土7対腐葉土3の混合土や、市販の培養土、
ハーブの専用培養土などもありますので、そちらでも良いです。

タイムは高温多湿の環境が苦手ですので、水はけの良い土を好みます。
市販の培養土を使う場合でも、水はけが悪いと感じたら、
赤玉土を少量足したり、腐葉土を足して水はけをコントロールします。
植え付けた後は、たっぷり水を与えます。

乾燥気味を好むタイムですが、
例外として、植え付けや植え替え後には、
まだ根付いていないので、乾燥し過ぎないようにします。 


・植え替え
タイムは根の生育が旺盛ですので、
鉢植えで育てる場合は、1、2年に1度は植え替えるようにします。
鉢の底穴から根が見えていたら、植え替えのサインです。

植え替えに適しているのは、植え付けと同じ3月~4月か9月~10月です。
鉢から株を抜き取り、三分の一ほど土を落として根を少しほぐします。
この時、根を傷つけると枯れることがありますので、優しく扱いましょう。

ほぐした根の中で、長く伸びているものは少し切ります。
黒く変色している根も傷んでいるものなので、切り取ります。

根の整理が終わったら、以前より一回りか二回り大きい鉢に植え替えます。
もし大きい鉢にしたくないときは、株を分けて小さくしてから植えます。

植え替えた後はまだ根付いていませんので、たっぷり水を与えます。
その後も2週間~1ヶ月くらいは、あまり乾燥しないように管理します。


Silver thymeA.jpg
肥料を与えすぎると、きれいな葉色と模様がでにくいようです


・水やり
土が乾燥してから水を与えるようにします。
まだ土が湿っている間に水を与え続けると、
湿気た環境が続いて、蒸れて株元から枯れあがったり、
根腐れを起こして枯れてしまうことがあります。

冬の間はさらに水を要求しませんので、
屋外の雨のあたる場所で越冬させる場合は、雨だけで十分です。
晴天続きで乾燥したり、軒下などで管理している場合には、
鉢の土が乾いたら水を与えるようにします。

・耐寒性
寒さに強いので、特に防寒対策をする必要はありません。
ただ、霜にあたったりすると、葉が赤黒くなってきたりしますので、
気になる場合はマルチをかけるなどして防寒します。

・耐暑性
暑さにも比較的強い植物ですが、
あまりに暑すぎると根が傷み、枯れることがあります。
ブロックやレンガなどの蓄熱性のあるものに、
触れないようにしておきましょう。

・施肥
肥料はあまり必要とはしません。
生育期である3月~10月の間、2ヶ月に1回くらいのペースで、
緩効性の固形肥料を与える程度で十分です。

また、真夏と冬は肥料を必要としませんので、
与えないようにしましょう。

・剪定
初夏に花が咲いてから梅雨に入るまでの間に一度切り戻しをします。
梅雨に入ると湿気も気温も高くなり、蒸れやすい環境になります。

そのため、切り戻しをしてすっきりさせておく必要があります。
10月頃にも切り戻すように刈り込むと、
春になりまた新しい枝葉を伸ばすようになります。

また、上記以外にも葉を利用するときに、
収穫をかねて混んでいる枝を間引くように切ると、
株姿が乱れにくく、蒸れ防止にもなります。


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ハーブオイル、ビネガーを作っておくとお料理に活躍♪


・増やし方
挿し木か株分けで増やすのが一般的です。
3月~4月、9月~10月がいずれも適期です。

◎挿し木
挿し木の場合は、長さ10cmほどの枝を用意します。
下半分くらいの葉を落とし、切り口を再度斜めに切り直してから、
水の入ったコップなどに挿して1時間~2時間ほど水上げをします。
バーミキュライト、赤玉土を容器に入れて十分に湿らせたら、
前もって箸などで穴を開け、挿し穂を挿します。

半日陰や明るい日陰で、土が乾燥しないように管理しましょう。

◎株分け
株分けは、鉢から抜いた株の土を丁寧に落とし、
優しく根をほぐしていきます。

傷んでいる根を取り除き、あまり小さくならないように株を分け、
新しい用土で鉢に植え付けます。

株分け直後は、まだ株が弱っている状態ですので、
新葉が出てきても、収穫はしばらくは休むようにしましょう。


■病害虫

特に気にする病害虫はありません。

■参考
・タイムの育て方
・フォックスリータイムの育て方
・クリーピングタイム(ワイルドタイム)の育て方
・タイムの種類

パッションフルーツ 花が咲かない

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開花は5~6月くらい、収穫は夏から秋にかけてです


パッションフルーツの不思議で可愛らしい花、
その花が咲かないと、とっても残念ですね。
花が咲かない原因と対策をご紹介します。


■パッションフルーツ 花が咲かない

1. 長いつるを切ったら花が咲かない
つるの剪定をしたのが、もし生育期に入ってからだとすると、
花芽を切ってしまっている可能性があります。

パッションフルーツは、新しく伸びたつるから生えている、
葉の付け根に花芽をつけます。

新しく伸びたつるを切ってしまうと、
せっかくの花芽ごと切ってしまっているということになり、
花は咲かなくなってしまうのです。

つるが長く伸びて邪魔になっても花を咲かせたいのであれば、
切り戻しは生育が弱まる10月か、
生育期に入る直前の3月が花芽に影響しないのでいいでしょう。

2. 真夏に花が咲かなくなった
パッションフルーツは、
気温が30℃を超えると花芽がつかなくなります。

初夏まではよく咲いたのに、真夏になったら、
花が咲かなくなったのはそのためです。

秋になり、だんだん気温が下がってくると、
また花をつけることがあります。

暑い間は花が見られなくて残念ですが、
ツヤがあってよく茂る葉を楽しみましょう。


Passion fruit (3).jpg
花も実も楽しめます


3. 肥料も水も与えているのに花が咲かない
パッションフルーツの花を咲かせるのに必要なものは、
水・肥料・光です。

まず、水も肥料も与えているということですので、
欠けている可能性があるのは光でしょう。

パッションフルーツは、とても日光が好きな植物ですから、
日当たりが悪いと花をつけなくなります。

生育期である4月~10月頃までは、
屋外のできる限り日当たりの良い場所で育てましょう。

もし、日当たりも良いということであれば、
与えている肥料の成分を確認してください。

肥料は窒素・リン酸・カリが主成分として配合されています。
肥料の種類によって、その配合率は様々です。

・窒素は葉・茎・根の生育を促します。

・リン酸は花の形成と結実を促します。

・カリは根の生育を促し、病害虫や寒さに、
 抵抗する力をつける役割があります。


窒素が多い肥料ばかりを与えていると、
葉やつるが伸びるばかりで、つるぼけの状態になってしまいます。

そのため、葉の付け根に花芽を発見したら、
窒素を控えてリン酸を多く与えるようにします。

肥料の中には窒素が入っておらず、
リン酸がたくさん入っているものなど、
色々な種類がありますので、
用途によって準備しておくと便利です。

■参考
・パッションフルーツ 冬越しのコツ
・パッションフルーツの棚仕立てで収穫量アップ
・パッションフルーツ、剪定と受粉のコツ

パッションフルーツ 肥料の与え方

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Passion fruit (4).jpg
肥料の与え方で実りも良くなります


■パッションフルーツ 肥料の与え方

1. パッションフルーツ 肥料の与え方

冬季は、わずかに生長するだけなので、
とくに肥料をあげる必要はありません。

しかし、生育期に入った後は、
きちんと肥料を与えるようにしましょう。

さらに、肥料の成分にも注意してください。
3月~9月頃は生育期になりますので、
月に1回固形の緩効性の肥料を与えます。

春になり、だんだん暖かくなると蔓を伸ばし始めます。
落葉していたものも、新しい葉をどんどんと出してきます。

この頃は葉や蔓の生長を促すために、窒素分が必要になります。
ですので、窒素・リン酸・カリが、
同等に配合されている肥料を施すと良いでしょう。

5月か6月頃になると、葉の付け根から、
何か芽のようなものが出てきます。

その芽が花芽です。花芽の確認ができたら、
窒素分が少なく、リン酸分が多い肥料を施すようにします。

窒素分が多い肥料を与え続けると、
せっかくできた花芽が成熟せずに落ちてしまいます。

また、葉や蔓ばかりが伸び続け、
その後花芽ができにくくなってしまいます。
花芽を育て、花を咲かせるためにはリン酸が必要不可欠です。


Passion fruit (2).jpg
元気に育てたいですね


2. 肥料が十分なのに葉が黄色い、元気がない理由は?
もしかすると、肥料の与えすぎで肥料焼けを、
起こしているのかもしれません。

パッションフルーツはある程度の肥料を欲しますが、
あまりに肥料を与えすぎてしまうと、
肥料焼けの症状が出てしまいます。

固形や粒状の肥料を与えている場合は、少し量を減らすか、
与えるタイミングの感覚を少し広げてみるようにしてください。

また、緩効性肥料の中には1ヶ月ほどで効果が切れるものや、
数か月効果が持続するものなどがあります。

長期間効果が続くものを1ヶ月ごとに与えていると、
どんどん肥料濃度が高くなってしまうので注意します。

新しい固形肥料を与える時に、古い固形肥料を取り除くと、
濃度が上がり過ぎる心配がなくなります。

液肥の場合は、適切な濃度で与えているかを、
再度、確認してみてください。

鉢植えで、育てている場合は、水やりにより、
肥料の栄養が流れ出てしまいやすいです。

しかし液肥の濃度を規定よりも濃くして与えるより、
少し薄めに濃度を調節して、
与える回数を少し増やす方が効果があります。

■参考
・パッションフルーツ 冬越しのコツ
・パッションフルーツの棚仕立てで収穫量アップ
・パッションフルーツ、剪定と受粉のコツ
・パッションフルーツ 花が咲かない
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